東陽テクニカとPSP、「放射線専門医が語るCT読影支援システム使用経験~有用な症例と今後の展望」を開催!
~ClearRead CT+DCで放射線科医師の働き方改革へ貢献~

2021.12.20

はじめに、大平直隆氏(株式会社東陽テクニカ)が、「放射線科医は日々CTやMRIの読影業務に追われ、業務の効率化が我々メーカに求められている。胸部読影支援システムClearRead CT+DCは、限られた時間内で多くのCT画像を正確に効率的に放射線科医をサポートしていく。胸部読影支援システムClearRead CT+DCには、1.肺血管透過処理機能、2.関心領域自動抽出・計測機能、3.関心領域自動トラッキング機能があり、効率化に役立つものだ。

また、ClearRead CT+DC Summary Reportは、シェーマの位置情報表示や各関心領域の概要が表示でき便利である。またPACSへ格納もできて、病院内のどこでも参照が可能なのは、忙しい日常診療で便利である」と語った。

 同氏は、ClearRead CT+DCの特長にも言及し、読影速度を向上させ、医師の働き方改革へも貢献している。気づきの促進も図り、読影の読影医師後半での心理負担も低減させていること示した。

 続いて、吉田耕太郎氏(金沢大学放射線科)が、「放射線専門医が語るCT読影支援システム使用経験~有用な症例と今後の展望」と題して、次のように語った。

ClearRead CT-VS実装環境は、日常診療は3台と救急現場のプラス1台で運用している。

我々の施設では、即時読影を基本としており、肺がん術前などを除き、肺野のルーチンスライス厚は5mmとしている。

 また必要に応じて、1.5mmでThin slice再構成を行っており、ClearRead CT-VSはCT1台の対応としている。PACSでは、全てのCT画像はClearRead CTに配信され、肺野条件のシリーズのみに解析処理を行っている。また我々は肺血管透過処理画像を作成しており、導入には1日程度を有し、簡便であった。実際の処理時間も2~3分程度と非常にすぐれ、日常診療にとても有用性が高い。

 同氏はさらにClearRead CT-VSの特筆すべき点の1つは、血管透過処理がすぐれていて、Solid noduleやSubsolid noduleを綺麗に残してくれて、ときにはGGN内の貫通する血管も消去してくれる機能を有している点だ。

 2つめは読影支援である。Subsolid noduleの関心領域検出力は63~72%であり、特に3~5mmまでのCTで効果が高く、薄いスライス厚の方が検出力は向上している。

 また、ClearRead CT+DCは、3mm以下の使用を可能にしており、結節検出力は80~90%で疑陽性は0.5~1個/検査と優秀である。GGNの関心領域検出力の精度は今後に期待するところが高いが、臨床現場での有用性も未定部分が多いが、こちらも期待は大きい。

 最後にPSP株式会社は、肝血流動態解析機能の紹介をした。

同社は、肝がんを正しく診断するには、撮影タイミングなどがとても難しく、ゆえに撮影回数をいたずらに増やさないためにも造影タイミングなどの可視化機能を設置した。また最適なタイミングを外した際にも仮想ダイナミックCT機能を搭載しているので心配はいらない。これは、最適タイミングでのダイナミックCTを擬似的に表示できるもので診断の補助に最適である。

さらにAIを用いた臓器領域の自動検出も開始しており、臓器および血管領域の三次元形状を検討し、ROI設置の自動化に向けて多時相造影CT画像からの脾臓領域の自動抽出も可能にしているとPSPは発表した。