【JRC2012スペシャルレポート】「3D表示に関連した3つの展示について」縄田 昌浩先生(富永病院放射線科)より
縄田 昌浩先生(富永病院放射線科)よりJRC2012の速報をいただきました!

2012.04.13
 実機展示では、3D表示に関連した3つの展示があり、レポートする。

・JRS K003 血管などが立体に見える(かもしれない?)液晶モニターの自作 橋爪崇先生(昭和大学医学部放射線医学教室)ほか
 一般に垂直レンチキュラーシートが多いなか、立体表示に優れる可能性がある、斜めレンチキュラーを自作するという大変なご努力をされ、入手可能な最精細モニターに取り付け、立体表示が試みられている。

・JSRT 424 裸眼3Dディスプレイにおける模擬血管の立体認識に関する検討 鈴木雅裕 先生(国立がん研究センター中央病院)ほか
 東芝メディカルシステムズと共同で、21インチ裸眼3Dモニターに9視差情報を表示させリアルな立体表示を行っている。模擬血管を作成し、遠近認識を10名の技師にで評価するなど、掘り下げた検討が行われている。

・JRS K004 民生用3Dモニターによる立体表示(第2報)縄田昌浩(富永病院放射線科)ほか
 動脈瘤や腫瘍を2種類のモニターで表示、術中画像と比較した。20インチ裸眼3Dモニターは、2視差の動画表示である。会場ポスターでは、かつてIVRに進歩をもたらした装置が、実は民生技術の寄せ集めであった事例を紹介し、民生用3D機器ではあるが、とにかく立体表示のインパクトをアピールし、専用機器の開発、理論確立につなげたいとしている。

 昨今、一般家庭で3Dテレビが普及しているが、画像診断分野でも、3D表示研究が加速しそうな感じである。