第1回STEMSセミナー(StatTele-Medical Support Seminar:迅速遠隔医療支援セミナー)参加記

2015.08.18

2015年7月30、31日にホノルルで開催された、第1回STEMSセミナーの報告をイリモトメディカル 煎本正博先生にご執筆頂きました!

第1回STEMSセミナー(StatTele-Medical Support Seminar:迅速遠隔医療支援セミナー)参加記
イリモトメディカル 煎本正博

なぜ、ホノルル?
 2015年7月30、31日ホノルルで開催された第1回STEMSセミナー(StatTele-MedicalSupport Seminar:迅速遠隔医療支援セミナー)に参加してきた。
 "なんでこのくそ忙しい時にホノルルなんぞに行くのだ"というスタッフや家族のためにまずは、なぜホノルルでなければならないかを説明させてもらう。
 このセミナーの実行委員長の北之園高志先生(Northfield International)はRochester大学でIVRに従事された後、ホノルルに移住し、遠隔画像診断事業を始められた。その事業の一つとして、おそらく日本では初の深夜時間帯の救急放射線コンサルテーションサービスを始められた1、2)。日本とホノルルでは19時間の時差がある。日本の深夜帯の午前0時から午前8時はホノルルでは午前5時から午後1時にあたる。今回は軌道に乗り始めたこのサービスをモデルに、遠隔画像診断による救急医療支援の可能性を考える意味で計画され、その実践の状態を体験するためにホノルルで開催する必要があったのである。
 会場はワイキキの西にあるハワイ大学医学部(John A.Burns School of Medicine)キャンパスの教室が準備されていた。ダイアモンドヘッドを望み、貿易風にゆれる椰子の木を眺める素晴らしい環境であったが(図1)、ゆっくり景色を楽しむことができないほど、充実したプログラムが準備されていた。

医療のグローバル化
 最初の演者はハワイ大学外科学教授の町 淳二先生、医学教育のグローバリゼーションにかかわる講演で、一見、本会のテーマからは離れているようにみえたが、本セミナーの柱となる伏線であった。
 米国では1890年以前は医学教育の暗黒時代であったが、1980年代から改革が始まり、卒前・初期研修・専門医研修とも標準化が進められてきた。2023年からは米国医師免許を取得するためには米国の基準に沿った標準化教育をしないと認めないようにECFMGのルールが改定される。病院の基準もJCI(Joint Commission International)に沿ったものが要求され、TPP(Trans-Pacific Partnership)で進むであろう医療の国際化にも対応する必要があることをお話された。
 先生はこれらの動きが、まさに日本の医療界にとっては平成の黒船またはマッカーサーであることを強調された。町先生は昨年から日本において一般社団法人JrSr(ジュニアシニア)を創立され、本邦の医学教育のグローバル化に努力されている。
 このあと、ハワイ大学医学部のVice DeanであるSatoru Izutsu先生がご挨拶を兼ねて、米国の医学教育事情のお話をされた。米国では毎年28,000人が医師国家試験に合格し、医師が誕生するが、実際には35,000人程度が必要であり約7,000人の医師の枠が海外に開かれているとのお話であり、先の町先生とも共通する話題であった。

(続きはRadFan9月号にてご覧ください!)

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