GEST Asia 2014参加報告

2015.01.23

平成26年12月19日(金)~20日(土)に東京コンベンションホールで開催されたGEST Asia 2014を、大分大学医学部 放射線医学講座の本郷哲央先生にご執筆頂きました!

GEST Asia 2014参加報告

大分大学医学部放射線医学講座
本郷哲央

はじめに

2014年12月19~20日に東京コンベンションホールにて開催されたGEST Asiaに参加する機会があった。事情により19日だけの参加であったが、そこでの私の印象を書きたい。
IVRに関連した国際学会は毎年多数開催されており、その中でも近年は、放射線科、循環器科、脳外科、心臓血管外科などを取込み、多様な手技やデバイスを包括的に対象とする巨大な学会が多くの参加者を集めている。このような学会は各分野を網羅的に含み多くの参加者の興味とするところを含んではいるのだが、断片的な参加となりがちで、深く掘り下げるには難しくなってしまうことが多い。GESTはこのような方向性とは違った塞栓術に特化した学会で、毎年アメリカとヨーロッパで交互に開催されてきた。テーマをほどよく絞っており、例年プログラムのバランスがよいこと、アメリカ、ヨーロッパのみならずアジアからも積極的に講師を招き講演内容のクオリティーが高いことからかねてから人気の高い学会で、私もこれまで数回参加した経験がある。プログラムは教育的な要素が強く、塞栓術の初心者からエキスパートまでが、基礎から最新の技術と知見を学ぶことができ、充実度の高い学会である。ただし、高い確率で日本のゴールデンウィークに重なって開催されるため、スケジュールの調整や旅費が高くなるなどの事情で日本からの参加のハードルが高い側面もあった。
今回そのGESTが初めてアジア圏で開催されることとなり、その第1回GEST Asiaが晴れて日本で開催された。

従来のGESTのスケールをそのまま日本に

まず、学会のプログラムは例年のGEST US、Europeのプログラムをスケールダウンすること無く、そのまま日本に移植した構成で組まれており少し驚いた。国内はもとより、海外の講演者も第一線で活躍する高名な先生ばかりで大変贅沢な構成であったが、プログラム構成はアジア、特に日本の状況にも配慮し再構成されており、とりつきやすいテーマが多く扱われていた。
講演会場は3つから構成され、メインホールではPlenary sessionとして重要なテーマに沿って重要な事項や最新の知見を習得できる様にしている。他の2会場ではテーマに特化したCase Based Reviewと一般参加者によるScientific paperのセッションがあり、エキスパートによる塞栓術の実際を議論し理解を深める場と、参加者自身の研究成果を公開する場が用意されている。

プレナリーセッションでは基礎から最新の知見まで幅広く

Material sessionではコイル、Gelform、PVA、Microsphare、Lipiodol、液体塞栓物質など代表的な塞栓物質のそれぞれの使用方法、化学的、物理的特性の解説や適応など基本的な事項の解説があった。その後PlugやFlow deiverterなど国内では知見のない先進的なdeviceの解説などもあった。ここで紹介があった特に新しいものは、MVP Micro Vascular Plug Systemという0.021~0.027 inchの内腔を有するmicrocatheterでdeliveryできるものやMedusa Vascular PlugやEOSなどの即時性閉塞が行えるプラグであった。ただしこれらのocclusion deviceはいずれもover the wireでは留置できず、microcatheterやガイディングカテーテルを病変より末梢に進めないと留置できない。
肝細胞癌をテーマとしたプレナリーセッションはアジア開催ということもあり、最初のトピックとして取り上げられた。海外の先生方の講演ではMicrospheresやY-90 Radioembolizationの臨床データが示され、切除不能HCCの選択枝として主流を占めていることが強調された。
その一方宮山先生や松井先生の講演では多くの臨床経験や膨大な研究成果を背景に肝内のmicroarchitectureに基づいた解説がなされた。やはり肝臓のoncology IVRでは肝臓のmicroarchtectureに注目した解説は理解しやすい。荒井先生の講演はTACEの歴史とそれにまつわる疑問をエビデンスをもとに解説していくもので、一つの完結した番組をみている様な完成度で個人的に大変勉強になった。

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プレナリーセッションが行われたメイン会場

(続きはRadFan2015年2月号にてご高覧ください!)

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