キヤノンメディカルシステムズ、デジタルラジオグラフィの新製品「CXDI-Elite」を発売
新たにラインアップを拡充

2023.04.10

 キヤノンメディカルシステムズ株式会社(本社︓栃木県大田原市、代表取締役社長︓瀧口 登志夫)は、DR(Digital Radiography)方式のデジタルラジオグラフィ CXDI シリーズの CXDI-Elite(シーエックスディーアイ エリート)に3つの新たな FPD(Flat Panel Detector)のラインアップを拡充し、4 月 7 日に発売する。

 CXDI-Elite は、CXDI シリーズのハイエンドモデル CXDI-720C Wireless(半切サイズ、ワイヤレス・2023 年 2 月 10 日販売開始)に新たな FPD のラインアップとして、CXDI-420C Wireless(フルサイズ、ワイヤレス)、CXDI-420C Fixed(フルサイズ、ワイヤード式据置型)、CXDI-820C Wireless(大四サイズ、ワイヤレス))を発売する。 CXDI-Elite は、従来モデル※1 と比較して高感度化などの性能向上を図ると共に、Built-in AEC Assistance( ビルト イン エーイーシー アシスタンス、以下 BiAA)※2 機能の搭載により、患者さんの体型に合わせて X 線撮影時間の最適化をサポートすることが可能となる。

 同社の一般 X 線撮影装置 RADREX シリーズと CXDI-Elite を組み合わせる※3 ことで、撮影シーン、撮影部位を選ばず、X 線撮影時間の自動制御が可能な一般 X 線撮影システムとして使用できる。

左から CXD-820C Wireless、CXDI-720C Wireless、CXDI-420C Wireless、CXDI-420C Fixed
RADREX シリーズ

新製品の主な特長

1.シンチレータ(放射線蛍光体)の性能を向上

 従来モデル※1 のシンチレータで使用している CsI(ヨウ化セシウム)の結晶構造を改良することにより、X 線イメージセンサの画質と X 線量を左右すDQE※4、MTF※5 双方の特性を上げ、画質性能の向上が実現した。

2.Built-in AEC Assistance(オプション)

 本 FPD は、採光野に相当する領域内の X 線検出素子から、撮影中リアルタイムに画素値を検出する機能を有している。BiAA 制御ソフトウエアを CXDI のコントロールソフトウエアに追加することで自動露出検出装置(AEC 検出器)としての機能が追加される。 撮影プロトコル毎に設定されている基準画素値と、撮影手技に応じて任意に選択された採光野の画素値を撮影中にリアルタイムで比較し、採光野の出力が基準値に到達したことを X 線高電圧装置に無線または有線※6 で通知することで X 線撮影をアシストする。

 立位や臥位の撮影台に FPD を収納した撮影に加え、天板やストレッチャーの上に FPD を置いた撮影など、従来 AEC 機能を利用した撮影が不可能であった撮影シーンでも、X 線撮影を安定的に行える。

3. 軽量化と堅牢性を追求、操作性の良いデザイン

 FPD 内部のフレームにはマグネシウム合金、表裏のカバーには CFRP※7を採用。均一荷重に対しては 310kg、φ40mm の局所荷重に対しては、100kg の耐荷重強度を確保する。裏面に、指をかける凹み(最深 約 9㎜)を設け、滅菌ビニールを掛けた状態でも、指が楽にかかる持ちやすいデザインである。また、角や側面のラウンド形状により、平置き時からの持ち上げや患者さんとベッドの間への挿入がスムーズに行える。

FPD 内部のフレーム

※1 従来モデル︓CXDI-710C Wireless(半切サイズ、ワイヤレス)
※2 Built-in AEC Assistance:オプション
※3 X 線発生装置通信モジュールと BiAA 制御ソフトウエアのオプションが必要。
※4 DQE︓Detective Quanta Efficiency︓量子検出効率
※5 MTF︓Modulation Transfer Function︓伝達関数
※6 撮影場所の電波環境によって、BiAA の通信が不安定または確立できない場合は、有線接続での撮影が推奨される。
※7 CFRP︓Carbon Fiber Reinforced Plastics︓炭素繊維強化プラスチック

【キヤノンメディカルシステムズについて】

 同社は、疾病の早期診断、早期治療のため CT、MRI、超音波診断装置、X 線診断装置などの画像診断装置や体外診断装置、ヘルスケア IT ソリューションを開発、製造し、世界 150 以上の国や地域に提供している。当社の経営スローガンである「Made for Life」(患者さんのために、あなたのために、そしてともに歩むために)のもと、病院経営に貢献し、患者さんに優しい医療システム・サービスをお届けし、これからも変わらず医療に貢献している。
キヤノンメディカルシステムズ株式会社 ホームページ︓https://jp.medical.canon/

【地球環境への取り組み】

 同社は、より良い地球環境の実現のため、開発、調達、製造、販売、サービス、廃棄段階まで一貫して環境への影響に配慮した医療機器・システムを提供している。地球温暖化防止をはじめとし、医療放射線被ばくの低減、資源有効活用、化学物質の管理など推進し、地球との共生や豊かな価値の創造のために環境保全に取り組む。
キヤノンメディカルシステムズ株式会社 環境活動:https://jp.medical.canon/about/sustainability/report05.html

本資料に関するお問い合わせ

キヤノンメディカルシステムズ株式会社 広報室 0287‐26‐5100