日立がデジタルエンジニアリングサービスのリーディングカンパニー米国 GlobalLogic 社を買収

2021.04.01

GlobalLogic 社の先進的なデジタルエンジニアリングサービスと Lumada の連携により、社会インフラのデジタルトランスフォーメーションを世界規模で加速。

株式会社日立製作所(執行役社長兼 CEO:東原 敏昭/以下、日立)は、本日(日本時間)、デジタルエンジニアリングサービスのリーディングカンパニーである米国 GlobalLogic Inc.(社長兼 CEO: Shashank Samant(シャシャンク・サマント)/本社:米国カリフォルニア州サンノゼ/以下、 GlobalLogic 社)の買収(以下、本買収)を決定。
買収は、米国子会社 Hitachi Global Digital Holdings Corporation(以下、HGDH 社)およびその子会社である SPC ならびにGlobalLogic 社の親会社である GlobalLogic Worldwide Holdings, Inc.(以下、GlobalLogic Worldwide Holdings 社)間の最終契約に基づき、規制当局の承認等を前提として 2021 年 7 月末までに完了する予定である。

日立は、本買収を通じて、GlobalLogic 社の先進的なデジタルエンジニアリングのケイパビリティと大手テック企業をはじめとする強固な顧客基盤を獲得し、日立のデジタルインフラ/データマネジメント/デジタルソリューション事業を担う米国子会社である Hitachi Vantara LLC(以下、日立ヴァンタラ社)がグローバル展開をリードする「Lumada」*1のデジタルポートフォリオを強化。

これにより日立の IT、エネルギー、インダストリー、モビリティ、ライフの 5 セクターならびにオートモティブシステム事業(日立 Astemo)とのシナジーを創出し、鉄道、エネルギー、ヘルスケアなどの先進的な社会インフラのデジタルトランスフォーメーションを世界規模で加速。そして、日立は顧客協創による社会イノベーション事業を通じてお客さまの社会価値・環境価値・経済価値を向上させ、持続可能な社会の実現をめざしていく。

*1 お客さまのデータから価値を創出し、デジタルイノベーションを加速するための、日立の先進的なデジタル技術を活用したソリューション/サービス/テクノロジーの総称。

米国・シリコンバレーに本社を置く GlobalLogic 社は、急成長を続けるデジタルエンジニアリングサービス市場のリーディングカンパニー。世界 14 か国に約 2 万人以上の従業員を擁し、世界各地にデザインスタジオやソフトウェアエンジニアリングセンターを展開していく。

GlobalLogic 社は、Chip-to-Cloud(チップからクラウドまで)に対応する高度なソフトウェアエンジニアリング技術に加えて、エクスペリエンスデザイン力や多様な業界に関する専門知識を有している。これらを融合することで、お客さまのプロダクトやプラットフォーム、そしてデジタルエクスペリエンスを強化する革新的なソフトウェアを設計・開発し、お客さまによる最新のデジタルテクノロジーを活用した新しい収益源の創出、エンドユーザーの価値向上に貢献している。

また、通信、金融サービス、自動車、ヘルスケア・ライフサイエンス、テクノロジー、メディア・エンターテイメント、製造などの各主要産業におけるマーケットリーダーやブランド企業をはじめとして、400 社を超える強固な顧客基盤を有している。

世界ではデジタルトランスフォーメーションへの投資が加速度的に拡大しており、調査会社の IDC によれば、2022 年には世界の GDP の 65%がデジタル技術で変革した企業が提供する製品・サービスからもたらされると予想されている*2。

また、プロダクトエンジニアリングとデジタルトランスフォーメーションを専門とする調査・アドバイザリー会社の Zinnov 社によると、デジタルエンジニアリングの関連市場は 2025 年までに 1 兆 1,000 億ドルに成長し、CAGR は 19%に達すると予測されている*3。

*2 出典:IDC Press Release, October 29, 2020: IDC Reveals 2021 Worldwide Digital Transformation Predictions; 65% of

Global GDP Digitalized by 2022, Driving Over $6.8 Trillion of Direct DX Investments from 2020 to 2023  https://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prUS46967420

*3 出典:Zinnov Zones for Engineering & R&D Services Research (slide 3)  https://zinnov.com/zinnovzonesengineeringrdservices2019/ これらの数値には、COVID-19 の影響は含まれていない。

 

デジタルトランスフォーメーションは、あらゆる組織にとって優先事項となっている。新型コロナウイルス感染症拡大の影響もあり、新しいデータドリブン型のビジネスモデル、カスタマーエクスペリエンス、コネクテッド・エコシステムに対する需要は益々高まっている。しかし、多くの組織では、新しいデジタルプラットフォームを設計・導入するための知識や経験が不足している。また、デジタルネイティブな製品を構築し、新たなデジタルショッピングや新たな医療サービスモデルのような新しいインタラクションモデルやデジタルエクスペリエンスを設計するためのスキル不足にも直面している。このような背景から、GlobalLogic 社が提供するサービスに対する需要は急速に拡大しており、今回の買収を通じてさらに事業機会が広がっていくことが期待される。

これまで、日立は社会イノベーション事業のグローバルリーダーをめざし、鉄道やエネルギーなどの社会インフラを、デジタル技術を活用して、より高度かつインテリジェントに変革、提供する取り組みを推進してきた。現在、「2021 中期経営計画」においては、IT セクターとして 1 兆円規模の成長投資を実施する戦略*4 のもと、日立ヴァンタラ社を中心にデジタル製品、ソリューション、パートナーシップ、フロント・デリバリー力など、デジタル分野に関するケイパビリティを強化。今後 GlobalLogic 社は、こうした日立の Lumada ソリューション・サービスのポートフォリオ成長のエンジンとして、不可欠な役割を担っていく。

*4 日立製作所「Hitachi IR Day 2019:IT セクター」

https://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2019/06/0604/20190604_01_it_presentation_ja.pdf

 

日立の執行役社長兼CEOである東原 敏昭は以下のように述べている。「今回のGlobalLogic 社の買収は、日立が Lumada のソリューション・サービス展開を拡大し、お客さまにデジタルトランスフォーメーションによる価値を提供し、Lumada 事業をグローバルに成長させるための、エキサイティングかつ新しい機会を生み出すもの。GlobalLogic 社とのシナジーにより、GlobalLogic 社のトップクラスのエクスペリエンスデザイン、イノベーション技術と日立の IT×OT×プロダクトに関するノウハウを融合させ、世界の社会インフラのデジタルトランスフォーメーションをリードするイノベーターへの飛躍をめざす。日立は、お客さまの社会価値・環境価値・経済価値の 3 つの価値を向上させ、人々の QoL の向上を図ることで、持続可能な社会の実現への貢献をめざす。」

GlobalLogic 社の社長兼 CEO シャシャンク・サマントは以下のように話す。「現在、あらゆる業界において、顧客との関わりを深め、収益を拡大し、そして人々の QoL を向上させるため、企業はデジタルテクノロジーによる変革を迎えている。今回、日立とともに新たな歩みを進める機会が与えられたことを、とても喜ばしく感じている。私たちは、お互いが培ってきた経験やテクノロジー、そして市場における存在感を融合させ、お客さまのビジネスの変革により大きな価値を提供し、貢献していく。」

GlobalLogic 社は、2021 年度に売上収益約 12 億米ドル(約 1,296 億円*5)、調整後 EBITDA*6 率 20%超を見込んでいる。高い収益プロファイルと強力な CAGR により、2028 年度には調整後EBITDA 10 億米ドル(約 1,080 億円)超の達成をめざす。

今回、HGDH 社と GlobalLogic Worldwide Holdings 社は、GlobalLogic Worldwide Holdings 社の株式価値について約 85 億米ドル(約 9,180 億円)、企業価値について約 95 億米ドル(約 10,260 億円)で合意した。企業価値に対する調整後 EBITDA の倍率(EV/EBITDA マルチプル)は、2021 年予想調整後 EBITDA の約 37.4 倍、2022 年予想調整後 EBITDA の約 29.4 倍に相当する(いずれも暦年)。これは、類似企業比較法や DCF 法による日立の算定結果のレンジに含まれている。また、GlobalLogic 社の有利子負債の返済を含む買収総額は、96 億米ドル(約 10,368 億円)を見込んでいる。

*5 1 米ドル=108 円として換算。

*6 株式に基づく報酬および非経常的な一時費用を調整した、シナジーを含まないスタンドアローンベースの EBITDA。

 

日立は HGDH 社が本買収のために設立した子会社である MergeCo H Global Inc.(以下、SPC 社)の合併を通じて、GlobalLogic Worldwide Holdings社を買収。スキームとしては「逆三角合併方式」を採用する。具体的には、SPC 社が存続会社である GlobalLogic Worldwide Holdings 社に吸収合併される。当該合併に際し、HGDH 社または SPC 社は GlobalLogic Worldwide Holdings 社の株主に現金を支払い、GlobalLogic Worldwide Holdings 社の発行済株式は全て消却。また、HGDH 社が所有する全ての SPC 社の株式は、存続会社である GlobalLogic Worldwide Holdings 社の普通株式に転換される。これにより、HGDH 社は存続会社である GlobalLogic Worldwide Holdings 社の発行済株式の 100%を取得し、GlobalLogic Worldwide Holdings社および GlobalLogic社は HGDH 社の完全子会社となる予定である。

本買収のクロージングは、規制当局の承認等を前提として、2021 年 7 月末までに行われることを予定。

なお、本買収に関して、日立は、ファイナンシャル面において、アドバイザーとして Credit Suisse Securities (USA) LLC、法務面において、アドバイザーとして Shearman & Sterling LLP から支援を受けている。GlobalLogic 社もファイナンシャル面において、アドバイザーとして Goldman Sachs & Co. LLC と J.P. Morgan Securities LLC、法務面において、アドバイザーとして Kirkland & Ellis LLP から支援を受けている。

<将来の見通しに関するリスク情報>

本資料における当社の今後の計画、見通し、戦略等の将来予想に関する記述は、当社が現時点で合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の業績等の結果は見通しと大きく異なることがありえる。

その要因のうち、主なものは以下の通りである。

・COVID-19の流行による社会的・経済的影響の悪化

・主要市場における経済状況及び需要の急激な変動

・為替相場変動

・資金調達環境

・株式相場変動

・原材料・部品の不足及び価格の変動

・長期請負契約等における見積り、コストの変動及び契約の解除

・価格競争の激化

・人材の確保

・新技術を用いた製品の開発、タイムリーな市場投入、低コスト生産を実現する当社及び子会社の能力

・製品等の需給の変動

・製品等の需給、為替相場及び原材料価格の変動並びに原材料・部品の不足に対応する当社及び子会社の能力

・信用供与を行った取引先の財政状態

・社会イノベーション事業強化に係る戦略

・企業買収、事業の合弁及び戦略的提携の実施並びにこれらに関連する費用の発生

・事業再構築のための施策の実施

・主要市場・事業拠点(特に日本、アジア、米国及び欧州)における政治・社会状況及び貿易規制等各種規制

・持分法適用会社への投資に係る損失

・コスト構造改革施策の実施

・地震・津波等の自然災害、気候変動、感染症の流行及びテロ・紛争等による政治的・社会的混乱

・当社、子会社又は持分法適用会社に対する訴訟その他の法的手続

・製品やサービスに関する欠陥・瑕疵等

・情報システムへの依存及び機密情報の管理

・自社の知的財産の保護及び他社の知的財産の利用の確保

・退職給付に係る負債の算定における見積り

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このニュースリリースにおける将来予測に関する情報は、当社が現時点で合理的であると判断する一定の前提に基づいています。このため、実際の結果と大きく異なったり、予告なしに変更され、検索日と情報が異なる可能性もありますので、あらかじめご了承下さい。

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