GEヘルスケア・ジャパン 、ディープラーニングにより開発されたCT画像再構成アルゴリズム 「TrueFidelity™」を新発売 ~読影に求められる画質を追求するために開発されたアルゴリズム~

2019.04.09

 医療課題の解決に取り組むヘルスケアカンパニー、GEヘルスケア・ジャパンは、多様化する顧客ニーズに対応したGEのCT製品群、Revolution CT に加わる新機能として、2019年4月12日、ディープラーニングを用いて開発された技術「TrueFidelity(トゥルー フィデリティー)」 を、世界に先駆け、2019国際医用画像総合展(ITEM2019)にて発表する。

 画質向上と被ばく低減の両立は、今なおCT検査の課題の一つとなっている。逐次近似画像再構成法により、被ばくの低減化は進んだ。一方で一部の撮影条件では、被ばく量を抑えることによる画像テクスチャー(質感)の変化とそれによる読影の難しさも報告されていた。今回発表するTrueFidelityは、GEヘルスケア全体で急速に研究開発が進んでいるディープラーニング(深層学習)を用いて開発された次世代画像再構成法で、大幅な被ばく低減が期待できるとともに、画像テクスチャーの変化を抑えた読影し易い高画質による診断能向上に貢献する。
* Geyer., et al. State of the Art: Iterative CT Reconstruction Techniques. Radiology, 276(2), 339–357

Edisonプラットフォームによる開発

 TrueFidelityは、Edisonプラットフォームで開発された、GE独自のCT画像再構成アルゴリズムである。GEの40年以上のCT開発の歴史の中で培った画像再構成のノウハウ・膨大な画像データの中から、日本を含めた世界中の専門医からのフィードバックにより、最も診断しやすいとされた条件・画像データをGround Truth(教師画像)に採用している。日本のエンジニアもこの開発に大きく関わり、開発の過程において日本の先生からフィードバックを取り入れながら開発することで、大幅なノイズ低減による被ばく低減と画像テクスチャーの変化を抑えた診断し易い高画質を実現した。
 空間分解能・画質を維持しながら、高いノイズ低減を実現し、特に頭部、腹部領域など密度分解能が重要とされる領域での読影負担軽減、診断能向上が期待できる。より放射線被ばくに感度が高く、かつコントラストが得にくい小児検査での有用性も期待できる。ディープラーニングを用いて開発された画像再構成としては初の全身領域対応のため、CT検査を受診される多くの被検者へメリットを提供可能である。
 本技術は、撮影条件のトレードオフなく、より低侵襲で、安心なCT検査の実現と、読影時のストレスなどからの解放を目指し、ヘルスケア全体の質の向上に貢献する。

 TrueFidelityはGEヘルスケアのCTの最上位機種であるRevolution CTとセットもしくは、すでに同機器をお使いのお客様向けに5月1日より販売開始を予定している。 被ばく量に関しては、撮影条件や部位、体格によって変わる。

* Edisonプラットフォーム:“Edison”は、GEヘルスケアのインテリジェントな製品やサービスの総合的なブランドであり、プラットフォーム(Edison Platform)を使用して開発されたアプリケーション(Edison Applications)とスマートな機器・装置(Edison Smart Devices)で構成される。このプラットフォームはGEヘルスケアの社内開発者だけでなくバイオテクノロジーとヘルスケアの戦略的パートナーにも提供され、両者によるAIアルゴリズムを含めたインテリジェントなアプリケーションのデザイン・開発・管理、そしてそれらアプリケーションの配布、アクセス環境の提供を担う。

●お問い合わせ先
GEヘルスケア・ジャパン(株)
URL:http://www3.gehealthcare.co.jp/