シーメンス・ジャパン、 CT装置でのルーチンデュアルエナジー検査を可能にする新技術 「TwinBeam Dual Energy」の搭載を開始*1

2015.03.26

・シングルソースCTで初めて*2ルーチンデュアルエナジー検査を可能に
・ルーチンデュアルエナジー検査の導入を容易にすると同時に、被ばく低減にも貢献

TwinBeam Dual Energy 概略図
関節に蓄積した尿酸を描出した痛風患者の臨床例
シーメンス・ジャパン(株)は、シングルソースCTで初めてルーチンデュアルエナジー検査を可能にする新技術「TwinBeam Dual Energy(ツインビーム デュアルエナジー)」の搭載を開始した。「TwinBeam Dual Energy」 は、高エネルギーと低エネルギーの2種類のエネルギーで同時にスキャンすることで、時間的・空間的に誤差のない2種類の異なるエネルギーの画像データが得られる。これら2種類のデータにより、造影剤成分のみの抽出、骨や血管、石灰化などの組織分別、および腎結石の組成解析などの情報を画像化するデュアルエナジーイメージングが可能となり、高画質かつ低被ばくなルーチン検査を実現した。

■TwinBeam Dual Energyがもたらすメリット

これまで、デュアルソースCT*3に限られていたルーチンデュアルエナジー検査が、汎用的なシングルソースCTで可能になるため、より幅広い医療機関で活用でき、より多くの被検者がデュアルエナジーによる先進的なCT検査を受けることができるようになる。また、デュアルソースCT以外の方式では困難であったロバスト性(画質・被ばくなど)や応用性・拡張性・発展性をシングルソースCTでも有することが可能となるため、臨床現場で求められている高いクオリティのデュアルエナジーイメージングを実現。

■TwinBeam Dual Energyのテクノロジー
ルーチンデュアルエナジー検査のさらなる普及のため、シングルソースCTでも1回の照射でデュアルエナジーイメージングを可能にする技術として新たに開発された。X線管の新たな設計により、1つのX線管から照射される一本のX線束を2種類のエネルギースペクトルに分割・最適化することで、同時に2種類の異なるエネルギーの画像データを取得。これにより、従来の単純な形態情報だけではなく、付加情報として組織分別・解析や描出、金属に起因するアーチファクトの低減、石灰化や骨の除去などが可能となる。また、造影剤成分のみを抽出した画像や、その比率を変えた画像を作成することもできる。反対に造影画像から造影剤成分を取り除くことで、仮想的な非造影の画像を作り出すことが可能となるため、非造影検査を省略できるほか、検査全体での被ばく低減にも寄与する。

本技術に関する情報は、シーメンス・ジャパン ホームページ 製品紹介ページをご覧頂きたい。

URL:
http://www.healthcare.siemens.co.jp/computed-tomography/single-source-ct/somatom-definition-edge/features

(TwinBeam Dual Energyについては、SOMATOM Definition Edgeの特徴内に掲載している)

シーメンスは2015年4月17日(金~19日(日)にパシフィコ横浜で開催される「ITEM2015(国際医用画像総合展)」にて、TwinBeam Dual Energyを含む数多くの新製品を出展する。

ITEM2015 シーメンス展示情報ページ
 URL:http://www.siemens.co.jp/ITEM2015

*1 搭載システム:SOMATOM Definition Edge、ならびにSOMATOM Definition AS+
*2 2015年3月現在
*3 1台のCT装置にX線管-検出器システムを2対搭載し、同時に撮影とデータ収集を行うシーメンス独自のテクノロジー

●お問い合わせ
シーメンス・ジャパン(株)
URL:http://www.siemens.com/answers/jp/ja/