シーメンス・ジャパン、SOMATOM Symposium 2015開催

category:取材速報
2015.09.07
会場風景
シーメンス・ジャパン(株)は8月29日、TKP東京ガーデンシティ品川(東京都港区)にて「SOMATOM Symposium 2015」を開催した。
 内藤博昭氏(国立循環器病研究センター病院)が開会の挨拶として、シーメンス・ジャパンのCT装置の歩みについて紹介し、「本日のシンポジウムを皆様の臨床に役立てて欲しい」と述べた。
 
 SessionⅠで今井 裕氏(東海大学)座長のもと行われたのは、毎年恒例の「CT Image Contest 2015 Japanese Edition」である。各部門に分かれ、厳正な審査のもと「画質」と「低被ばく」を両立した、優れた撮像例が表彰された(表1)。全部門の中から最も優れた撮像例に贈られる「Best Overall」は谷 和紀子氏(神戸大学医学部付属病院放射線部)が受賞した。また、各受賞者はそれぞれの撮像例について発表し、ただ優れた撮影テクニックを紹介するだけでなく、患者を診察するうえで様々な工夫をこらしていることを示した。
 
内藤博昭氏
今井 裕氏
谷 和紀子氏
堀越浩幸氏
高木英誠氏
上本賢司氏
中森史朗氏
 
 SessionⅡ「Latest Stories in Single Source CT」では福田国彦氏(東京慈恵会医科大学)市川勝弘氏(金沢大学)を座長に、シンポジウムが行われた。
 まずは堀越浩幸氏(群馬県立がんセンター)が「SOMATOM Definition Edge」に搭載されている「TwinBeam Dual Energy」について講演した。同院で導入・運用されている「TwinBeam Dual Energy」の特長について、「FOV(有効視野)」を気にしなくて済む点や、「Mpi(Monoenergetic plus image)」が画像のコントラストをより得るのに便利な点を挙げる一方、データ量が膨大になることなども指摘した。
 高木英誠氏(仙台市立病院)による「Advanced Visualization System“syngo.via”」では、読影支援システムsyngo.viaの特長が、いくつかの症例を交えて紹介された。syngo.viaには様々なアプリケーションが搭載されており、幅広いモダリティに対応している。また、アップロードされた画像を自動で解析するため、ストレスなく瞬時にデータを取得することができる。さらに、同院で使用しているSOMATOM Definition Edge(Single sourceによるDE-CTとの運用については、「条件を選べば有効に活用できる」と述べた。Monoenergetic Plusのノイズ改善ついては、「低エネルギー画像については実用的」とした。
 続いて、上本賢司氏(都島放射線科クリニック)が「Therapy Planning」と題し、同院で行われる放射線治療計画の際の「SOMATOM Definition AS Open」の運用について説明をした。同院ではSOMATOM Definition AS OpenとAir-Bag Systemを組み合わせて使用することによって、腫瘍の呼吸性移動量を低減させ、アーチファクトの少ない画像を提供することができる。それにより、治療計画を立案するうえで照射体積を減らすことができ、加えてより正確な線量評価を行うことが可能となる。また、2015年4月からはIVRとも組み合わせた治療が開始された。上本氏は「当院のこれまでの治療とこれからの治療を融合させるうえで、SOMATOM Definition AS Openは重要な役割を果たすと考えられる」と結んだ。  
 
 SessionⅢ「Latest Stories in Dual Source CT」では座長の内藤氏と平野雅春氏(東京医科大学)に加え、Joseph Schoepf氏(Medical University of South Carolina)をHonorary Guestとして迎えた。
 中森史朗氏(三重大学)が「“SOMATOM Definition Flash”from a cardiologist point of view」と題し講演。SOMATOM Definition Flashを用いた包括的CT検査は冠動脈狭窄の有無、心筋虚血、そして心筋梗塞を1回の検査で評価できる。低線量の放射線被ばくでの診断可能なため、無症候性心筋虚血・心筋梗塞のスクリーニングに適している。また、包括的心臓CT検査による評価が望ましい患者は、無症候性心筋梗塞の合併も高く、遅延造影CTによる心筋組織性状評価を行うことは、心筋虚血の診断能の向上のみならず、予後評価にも重要である」という。さらに「インスリン療法、コントロール不良、糖尿病理理還暦の長い症例では、積極的に無症候性心筋虚血・心筋梗塞を拾い上げ、適切な薬物加療を行うことで、糖尿病患者の予後改善に貢献できる」「負荷パーヒュージョンCTガイドの冠動脈インターベンションは、現在ゴールドスタンダードとされるFFRガイド下インターベンションと同等の予後をもたらす」といった、包括的CT検査の可能性を挙げた。

 

表1
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