GE ヘルスケア、ビザミルTM(フルテメタモールF18注射剤)のEUによる承認を勧告

2014.07.07

GEヘルスケア・ジャパン(株)は2014年6月27日、欧州医薬品庁ヒト用医薬品委員会(CHMP)から肯定的意見を得たことを発表した。これはビザミルTMに対する販売承認の付与を勧告するものである。ビザミルTMは、アルツハイマー病およびその他の認知障害が疑われる認知症成人患者を対象に、脳内ベータアミロイド老人斑沈着の密度を評価するポジトロン断層撮影法用放射性医薬品である。ビザミルTMは診断のみを用途とし、臨床評価と組み合わせて使用する。

ビザミルTMを使用したPETイメージングは、ADの病理学的バイオマーカーの1つである脳内ベータアミロイドの蓄積を検出し、カラー画像による視覚的読影を可能にする。ビザミルTMはアルツハイマー病、その他の認知障害の診断を確定させるものではないが、臨床評価との組み合わせで便利なツールとなり、将来的には早期診断や介入治療につながる可能性があると考えられている。

ビザミルTMに対するCHMPの肯定的意見は、一連の臨床試験成績の審査結果に基づいている。これらの試験には第3相脳剖検・生検試験が含まれ、そこでベータアミロイドの病理学的所見をstandard of truth(真の基準)とした場合、[18F]フルテメタモールPET画像の視覚的読影により高い感度と特異度が示された。

2013年10月に米国食品医薬品局はビザミルTMに対し、アルツハイマー病または他の認知障害が疑われる成人患者を対象に、ベータアミロイド老人斑密度の推定のために使用するPET検査用の放射性医薬品としての承認を与えた。

同社は、ビザミルTMを使用して得た画像を正確に読影できるよう、米国拠点の医師を対象とする電子読影トレーニングプログラムを開発し、検証を行った。画像はGEヘルスケアの電子読影トレーニングプログラムを修了した読影者により読影されることとなる。本プログラムは、ビザミルTMを使用した撮像と読影を行う医療専門家に対し、無償で提供する予定である。ビザミルTMが承認され次第、欧州連合圏内で、オンラインおよび対面によるトレーニングが利用可能となる。

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