一般社団法人米国医療機器・IVD工業会(AMDD)は、1月27日、年頭記者会見を行った。AMDDは主に米国に本社がある、または米国でビジネスを行う医療機器や体外診断用医薬品(IVD)を扱う日本法人等が所属する業界団体。高品質の医療技術を日本の患者に届けるべく、「バリューベースヘルスケア(価値に基づく医療)」の考え方をもとに活動を展開、医療・社会の持続的な発展に貢献している。
第一部では玉井孝直氏(AMDD会長)による、AMDDの2025年の主な取り組みと2026年の活動方針についての説明があった。同氏は、2025年の主な取り組みとして「2026年診療報酬改定に向けた提言」「人々のヘルスリテラシー向上に向けた取り組み」「デジタルヘルス領域における情報収集」が挙げられ、活動報告が行われた。
つづいて、2026年の方向性については、「メドテックイノベーションを医療現場に届ける活動」「メドテックの価値を伝える活動」「デジタルヘルス推進に向けた活動」の3つのトピックを掲げた。また「インフレ・コスト増などによって日本へ必要な医療機器が導入・供給できなくなるリスクに対し、安定供給の確保および世界から日本への投資を活発化する解決策を検討していく」と述べた。

第二部では、「メドテックイノベーションと情報の価値~患者体験と臨床の視点から~」をテーマに小野崎耕平氏(一般社団法人サステナヘルス代表理事/聖路加国際大学公衆衛生大学院 客員教授)と大幸宏幸氏(国立がん研究センター中央病院 食道外科 科長)を招き、パネルディスカッションが行われた。
まず、小野崎氏による、実際に食道がんを経験した際の患者体験談が語られた。同氏は今回の罹患に受けて、自身で情報収集し、通院する病院や療養中~手術後の過ごし方を判断した。その中で、「自分自身が患者になったことで初めて気づくことが多くあった」と語り、「世の中には怪しい情報が溢れていて、情報収集の難しさを痛感した。」と高いヘルスリテラシーを持つことの重要性を述べた。

つづいて、大幸氏は「ヘルスリテラシーが高いとまず正しい情報の調べ方が分かる。また、情報の取捨選択もでき、行動にも移せる。本来、情報収集による医療格差があってはならないため、啓蒙活動していくことが大事だ」と語った。 日本の手術の質は高く、内視鏡手術やロボット技術も向上し続けている。産学官が協同して正しい情報提供を行い、安定した基盤づくりをすることの重要性が再確認され、議論は終了した。
