
富士フイルム株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長・CEO:後藤禎一氏)は、超音波内視鏡検査時に膵臓がんに代表される膵充実性病変が疑われる領域をリアルタイムに検出し、膵臓がんの早期発見をサポートする超音波内視鏡診断支援ソフトウェア「EW10-US01」を、富士フイルムメディカル株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:川原 芳博)を通じ12月15日より発売する。同ソフトウェアは、AI技術を活用して開発された超音波内視鏡診断を支援する医療機器として、日本で初めて承認されたものだ。
膵臓がんは5年相対生存率が8.5%と、食道がんや胃がん、大腸がんに比べて極めて低く、日本では年間4万人近くの方が膵臓がんにより命を落としている。一方、早期(腫瘍径1cm以下)に発見できれば5年相対生存率が80%超となるため、早期の段階で発見し、治療につなげることが重要だ。超音波内視鏡はCTなどほかの画像診断機器と比べて、特に微小な膵臓がんを発見する能力に優れ、膵臓がんの診断には超音波内視鏡を使用することが一般的だが、検査の難易度が高く、術者間で技量の差があるということが課題として挙げられている。
今回発売する「EW10-US01」は、同社の超音波内視鏡・超音波観測装置・プロセッサーを組み合わせて使用することで、膵臓がんの早期発見をサポートするソフトウェアだ。超音波内視鏡画像を解析し、膵臓が存在すると推定される領域を表示する膵臓認識支援機能と、膵充実性病変が疑われる領域をリアルタイムに検出する膵充実性病変検出支援機能を搭載。その結果をモニターの超音波内視鏡画像上に表示して、術者に注意喚起することで膵充実性病変の検出を支援。医師は、超音波内視鏡のスイッチを用いて両機能のON/OFF切り替えを簡便に行うことが可能。「EW10-US01」を日常の検査ワークフローと一体化した操作感で使用できる。

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