東京大学、キヤノン、キヤノンメディカルシステムズが産学協創協定を締結~東京大学での医療分野初の産学協創協定で未来社会が求める医療の実現を目指す~

2023.11.08

 国立大学法人東京大学(所在地︓東京都文京区、総長︓藤井 輝夫、以下「東京大学」)とキヤノン株式会社(本社︓東京都大田区、代表取締役会長兼社長 CEO︓御手洗 冨士夫、以下「キヤノン」)、キヤノンメディカルシステムズ株式会社(本社︓栃木県大田原市、代表取締役社長︓瀧口 登志夫、以下「キヤノンメディカル」)は、産学協創協定を締結する。この協定は「“個々人のQuality of Lifeを最大化し病とも共生する社会の実現”~個別化医療の社会実装で多様な社会・医療要請を解決~」を共通ビジョンとして、個々人に見合った最適な医療の提供を通し、Well-Being(心身ともに満たされた状態を表す概念)な社会の実現を目指す。東京大学が進める産学協創協定においては初となる医療分野をテーマに取り組む。

背景と狙い

 社会・医療を取り巻く環境は急速に変化し、少子高齢化や疾病構造の変化、医療従事者自身の高齢化と働き方改革、医療提供の均てん化、医療費の増大など、多くの課題を抱えている。加えて、患者・家族も含めた診療方針決定への参加、個々人の多様な生き方にも応える高度な個別化医療の提供、患者のQuality of Life(以下QOLと略記。人生や生活の質、生きる上での満足度を表す指標)の更なる向上、一人ひとりの病気の特性と人生観にあった医療を受けられるプレシジョン・メディシン実現への期待など、医療への要望は高度化かつ多様化している。

 人生100年時代を迎え、20世紀で重視されていたモノの豊かさを超えて、Well-Beingが重要視されている今、従来の視点に加え、市民目線も取り入れ、患者やその家族と医療従事者が共に創る未来の医療が提供する新たな社会価値が求められている。産学協創では、市民目線と科学的・医学的エビデンスの両立実現を目指すテーマに取り組み、Well-Being実現に貢献していく。

 東京大学は、世界の公共性に奉仕する大学として、東京大学が有するあらゆる分野の英知を結集し、健康、経済格差、ジェンダー平等、エネルギー、資源循環などの人類社会が直面する地球規模の課題に取り組んでいく。医療分野においては、臨床の現場として東京大学医学部附属病院を有し、世界最高峰の医療を社会に提供してきた。これに加え、医療現場で交わされる対話を通じて市民目線を取り入れるとともに、将来必要となる医療システムの在り方をバックキャストし、医学、工学、人文科学等を含めた学際的な視点から総合的な議論を進めていく。これからも、新たな医療技術・医療システムを創生し、臨床的意義の高い標準的な医療の早期導入に向けた取り組みを続けてまいります。

 キヤノングループでは、キヤノンの光学技術や画像処理技術とキヤノンメディカルが持つ画像診断技術・ソリューションを融合し、画像診断を核としてヘルスケアITやバイオサイエンスなどの新たな領域へ事業を拡大しながら、効率的な医療を実現する技術の提供を目指していく。プレシジョン・メディシン実現のために、これまで臨床の現場で蓄積された膨大な医療の知識や智慧を最新の技術で統合、解析し、医療従事者や患者さんの想いに応える技術・ソリューションを提供し続けていく。

産学協創の取り組みイメージ図

協創事業の概要

 東京大学とキヤノングループが取り組む産学協創においては、東京大学が有する多岐にわたる研究者の知識と臨床現場で培った智慧と、キヤノングループが持つ医療システムにおける技術とソリューションを融合させ、共通基盤テーマと個別研究テーマをセットに取り組んでいく。具体的には、共通基盤テーマとして、「医療における臨床データ利活用」、「CDS(Clinical Decision Support︓診療意思決定支援)推進に適した数理生体モデルの実現」の検討を進める。また、個別研究テーマとして、「Well-Being実現に貢献する各疾患個別研究の推進と社会実装」の検討を進めていく。

 これらのテーマ推進により、両者が持つ幅広い知識・智慧で、課題の本質的な解決に必要な真因を追求する。中でも、社会・医療を取り巻く課題の本質的な解決には、社会実装における考慮も必要である。市民の視点に立脚した医療政策・倫理的配慮に関わる課題分析等の議論も行いながら、本未来ビジョン「“個々人のQuality of Lifeを最大化し病とも共生する社会”~個別化医療の社会実装で多様な社会・医療要請を解決~」の実現を目指す。さらには、得られた先進の医療技術の社会実装を推進する人財育成の促進も目指していく。

お問い合わせ

キヤノンメディカルシステムズ株式会社 広報室 0287-26-5100