サンバイオ、アクーゴ脳内移植用注が厚労省部会審議で承認して差し支えないと判断

2025.10.17

 サンバイオ(東京都中央区)は10月16日、再生医療等製品「アクーゴ脳内移植用注」が厚生労働省から「承認して差し支えない」との判断を受けたことを発表した。同省薬事審議会・再生医療等製品・生物由来技術部会「再生医療等製品『アクーゴ脳内移植用注』の製造販売承認事項一部変更承認及び承認条件変更の可否について」での審議結果に基づく形だ。
 
 同社は今後、この審議結果を踏まえ厚労省による一部変更にかかる承認がなされ薬価収載を経た後に、アクーゴ脳内移植用注(一般名:バンデフィテムセル、以下アクーゴ)の発売を予定している。

 なお、アクーゴは、外傷性脳損傷に伴う慢性期の運動麻痺に対する治療薬として、2024年7月に世界に先駆けて日本で初めて条件及び期限付き承認がなされた世界初の脳を再生する治療薬だ。


承認条件についての説明

 アクーゴ®は2024年7月31日に条件及び期限付き製造販売承認を得て、以下の4つの条件が付された。
 今回の部会において、サンバイオが提出した申請資料は以下の承認条件①を満たしたものとして、出荷の制限が示された条件を解除して差し支えないと判断された。なお、アクーゴ®は、条件及び期限付承認の枠組みで承認されており、昨年の承認から7年間の期限内に本承認を取得する計画に変更はない。


2024年7月31日時点に付された承認条件

① 本品の製造実績が限られていることを踏まえ、あらかじめ定めた計画に基づき、本品の品質に関する情報を速やかに収集するとともに、治験製品と本品との品質の同等性/同質性を評価し、結果を報告すること。また、当該結果を踏まえ、必要な承認事項一部変更承認申請を行うこと。承認事項一部変更承認申請が承認されるまでの間、本品の出荷を行わないこと。
② 緊急時に十分対応できる医療施設において、外傷性脳損傷の診断・治療及び定位脳手術手技に十分な知識・経験を持つ医師が、本品の臨床試験成績及び有害事象等の知識を十分に習得した上で、本品が使用されるようにすること。
③ 条件及び期限付承認後に改めて行う本品の製造販売承認申請までの期間中は、本品を使用する症例全例を対象として製造販売後承認条件評価を行うこと。
④ 条件及び期限付承認後に改めて行う本品の製造販売承認申請までの期間中、本品の作用機序を反映する生物学的特性に関する情報を収集し、品質管理戦略の改良等の必要な措置を講じること。

製品画像

脳内移植用細胞剤バイアル

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