【RSNA 2012 On-Site Report!】「RSNA2012機器展示より」堀越浩幸先生(群馬県立がんセンター)

RSNA2012 Report:RSNAからの宅急便
2012.11.28

堀越浩幸先生(群馬県立がんセンター放射線診断部)より、現地レポートをいただきました!
 
RSNA 2012 On-Site Report!「RSNA2012機器展示より」
群馬県立がんセンター放射線診断部
堀越浩幸

 
 シカゴは例年通り寒いですが、晴天の日が続き学会への参加はとても楽です。
 今回は、機器展示について報告します。例年通り3つの大きな展示ホール(Lakeside, South, North)で機器展示が行われています。東芝、シーメンスのブースで話が聞けましたので今年の展示機器の特徴について報告します。
 
 東芝では320列のAquilion Oneがものすごくバージョンアップしたとのことでした。1回転0.275秒で撮影する高速スキャンが可能になり、開口径が78㎝のワイドボアになり救急医療にも十分対応できるとのことでした。また、昨年からの被ばく低減テクニックのAIDR 3Dを搭載していることから4Dスキャンも低被ばくで可能とのことでした。アイデア次第では様々な用途の使用できそうで好感が持てました。80列のAquilion PRIMEはFDA取得の時期の関係でアメリカでは初登場だそうです。

Aquilion One

 シーメンスで印象に残ったのが3T-MRI Trioのバージョンアップです。当院でもTrio A Tim systemを使用しているので、今回のバージョンアップには驚きました。全く別の機器です。すべてにおいて現有機の性能を超えておりマグネットを残した機器の入れ替えが適切な表現です。このようなバージョンアップが可能になることは嬉しい限りですが、バージョンアップの値段も高いのかなと今から心配しています。来年の終わり頃には日本でも販売されそうな印象でした。また、プローベがワイヤレスになった小型のUSは注目の的でした。様々な用途に利用できそうで、当院ではIVR-CTを使用した穿刺時に利用できるのではと感じました。日本でも早く使える日を待っています。他にも面白い機器がありますが、病院の経営状態を考えるとこれらの機器を導入できる日が来るのか心配になり、見てはいけないものを見てしまった気分にもなりました。

MAGNETOM Prisma(この機種にバージョンアップ可能とのことです)