GEヘルスケア・ジャパンと島津製作所、循環器領域における課題解決のために協業を開始

2023.06.16

 GEヘルスケア・ジャパン株式会社(本社:東京都日野市、代表取締役社長兼 CEO:多田荘一郎、以下、GEヘルスケア・ジャパン)と株式会社島津製作所(本社:京都市中京区、代表取締役社長:山本靖則、以下、島津製作所)は、高齢化が進む日本において罹患の増加が著しいことに加え、予後の管理が難しい循環器領域において、協業を開始する。この一環においてこの度、GEヘルスケア・ジャパンは、島津製作所がOEMとして供給する天井懸垂式血管撮影 システムを、Renaissiaシリーズと称して製品ラインナップに加えて販売を開始する予定である。

※写真左から、GEヘルスケア・ジャパン(株) 多田荘一郎、(株)島津製作所 園木清人

循環器疾患の増加、予防と早期発見の重要性高まる

 日本において循環器病は、がんに次ぐ死亡原因とされている。循環器疾患は、“治る病気”と言われるようになったがんとは異なり、罹患すると治療が難しい一方で、適切な予防を行うこと、また精密な診察を通じた早期の発見により、健康寿命を延ばすことが求められている i。そのため、「脳卒中循環器病対策基本法」が策定されるなど産官学の連携による対策が推進されており、またこのような取り組みを補完する企業間連携にも期待が高まっている ii。このような背景を踏まえ、AI・デジタルの分野におけるイノベーションの創出および実装においては世界的な実績を持つGEヘルスケア・ジャパンと、最先端のイメージング技術とメカトロニクス技術の融合により画像診断をグローバルに支えてきた島津製作所が連携し、両企業の強みを活かしつつ、循環器領域におけるインダストリー発の取り組みをリードしていく。

求められる医療の提供を目指し、両社の強みを活かして連携

 GEヘルスケア・ジャパンは、循環器の分野において、CT、MRI、心電図関連製品、循環器用超音波装置、生体情報モニター、血管撮影装置、心臓カテーテルモニタリングシステム、及び核医学装置など幅広いソリューションを提供している。島津製作所は、循環器分野におけるカテーテル治療を、独自のAI技術を含む多様な画像処理で支援し、患者・術者双方に負担の少ない治療を国内外で提供してきた。この度、国内でニーズが高まる循環器領域での対応を強化する一環として、GEヘルスケア・ジャパンのラインナップに島津製作所の天井懸垂型装置を追加する。

 GEヘルスケア・ジャパンの代表取締役社長兼CEOを務める多田荘一郎は、次のように述べている。「これからの医療は、検査、診断、治療だけでなく、治療後のモニタリング、発症前の予見、そして重症化予防まで患者さん一人ひとりにあったプレシジョン・ケアが求められるが、その実現にはプラットフォームの共有とパートナーシップによって各社がもつ多岐に渡る強みを活かして新たな付加価値を生み出していくことが重要であると考えています。特に循環器病は長期に渡ることが多く、多施設・多職種の連携が求められ、患者さん本人はもとより、ご家族なども含めて精神的・身体的負担も大きいとされています。この度の島津製作所様との協業を通じて、循環器領域における医療従事者の皆さまを支援し、患者さんが求める質の高い医療の提供により一層貢献していくことができるよう取り組んでまいります。」

GEヘルスケア及びGEヘルスケア・ジャパンについて

 GEヘルスケアは、MRI、CT、超音波、PACSなどを中心に画像診断の分野では 100年を超える経験および実績と共にグローバルリーダーとして、約160ヶ国で 10億を超える患者をサポートしている。GEヘルスケア・ジャパンは、2023年1 月の初頭にGEグループからの分社化して新たに独立上場企業としてスタートしたGEヘルスケアの中核拠点として1982年より、開発、製造、販売、保守・サービスの全工程において日本の顧客および患者が求めるより良い医療の提供に尽力している。

 インテリジェント機器やデータ分析、ソフトウェアなどグローバル発のイノベーションの実装を国内で進めることに加え、日本発のイニシアティブも東京の日野工場を中心に増加の一途にある。日本の顧客のニーズを取り入れて開発された Revolution CT、顧客が必要とするサービスをリアルタイムで提供するのみならずライフサイクルマネジメントにおける革新を促すデジタル・プラットフォーム OriGEn、高齢化によって重要性が増す地域の医療連携を促進させる産官学の医療連携をリードするなど、日本の医療の課題解決に貢献する様々な取り組みを続けている。

島津製作所について

 島津製作所は、1875年の創業以来、「科学技術で社会に貢献する」を社是として、社会課題と向き合っている。分析・計測機器、産業機器や航空関連機器は、食品、環境エネルギー、インフラ、医薬、化学、半導体など多くの産業分野で、顧客の事業への貢献を通じて、社会の安全、安心を守り、利便性を向上させる役割を果たしている。

 また、画像診断機器分野において、日本初の医療用X線装置を1909年に完成させた。現在は、患者への負担が軽く使用しやすい、医療システムを提供し、世界中で、感染症や脳/心疾患、がんなど様々な疾病の早期発見・早期治療に貢献している。2023年度から始まった中期経営計画においては、画像診断機器とAIやIoT技術を用いて新たな付加価値を提供する、「イメージングトランスフォーメーション(IMX)」と名付けた戦略を推進している。島津製作所はIMXの一環として、これからも低侵襲医療の発展につながる血管撮影システムを開発し、より患者負担の少ない治療の普及に貢献していく。


i 循環器病対策の現状等について:厚生労働省 保健局がん・疾患対策課 P3
https://www.mhlw.go.jp/content/10905000/000585305.pdf

ii 日本循環器協会、死因の第2位を占める循環器病の改善に向けた新たな連携の枠組みを導入
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000117401.html

本件に関するお問い合わせ

GEヘルスケア・ジャパン(株) コーポレート コミュニケーション
TEL: 0120-202-021