GEヘルスケア・ジャパン、AI等の技術を用いた画像診断支援アプリケーションをサポートする 「Open AI VNA」 を販売開始―アプリケーション導入時の課題解決を支援し、安全、効率的なアプリケーションの導入と運用を促進―

2023.04.04

 医療課題の解決に取り組むヘルスケアカンパニー、GEヘルスケア・ジャパン株式会社(本社:東京都日野市、代表取締役社長兼CEO:多田荘一郎:GEヘルスケア)は、VNAプラットフォーム上で、AIなどの技術を用いたマルチベンダーの画像診断支援アプリケーションの導入前評価、運用を効率的に行うためのソリューション「Open AI VNA(オープン エーアイ ヴイエヌエー)」を3月末に発売した。

背景

 放射線画像検査の増加や、医師の働き方改革に対する意識の高まりによって、画像診断においても更なる質と効率化が求められている。このようななかでも、モダリティや部位、目的に応じた専門性のある様々なAI等の技術を用いた画像診断支援アプリケーションが開発されている。一方で、これらのアプリケーションを、安全、効率的に導入、運用していくためには、医療機関における事前評価の実施、効率的なワークフロー、安全な院内配信方法や管理などが必要となる。VNAプラットフォーム上で複数のアプリケーションにおいてこれらを行うためのソリューションを、GEヘルスケアでは、アプリケーションベンダー様と共に開発してきた。

 今回の販売開始に伴い、国立がん研究センター中央病院 放射線診断科 三宅基隆先生は以下のように述べている。

 「法規制に対応済みの様々な画像診断支援アプリケーション(AI)が臨床現場で利用可能な時代になりました。あるひとつの Al を導入する際、自院の環境で期待通りの性能が発揮できるかどうか、事前の性能評価が重要です。また、性能評価中の解析結果はどう管理するのか、Al を導入した後のAl 運用ルールはどうするのか、 評価用サーバの準備や評価後のサーバ内部の情報削除 (時に物理的破壊が要求される)など、複数の課題が発生します。大きな病院や関連する診療科が多い場合などは、様々な内部調整が必要となり、また、複数のAl を導入する際は状況がより複雑になります。

 今後ますます増加すると予想される Al を適切に評価し、安心・安全な環境で導入と管理を適切に続けるためには、これらの課題を解決可能なAl 評価 ・運用プラッ トフォームの開発が期待されています。」

ソリューションの特長

 GEヘルスケアが提供するVNA(ベンダー・ニュートラル・アーカイブ)は、院内外での画像データの一元管理と、様々なデータの利活用を促進するプラットフォームである。この VNA を基盤に画像診断支援アプリケーションを効率的に導入・運用するためのソリューションが 「Open AI VNA」(OAV :オーブ)である。

OAVの概念図

専門性を持ったマルチベンダーの診断支援アプリケーションの活用

 各診断支援アプリケーシ ョンは適用が決ま っていて、万能ではない。 そのため、検査毎に様々なアプリケーションの活用が求められる。GEヘルスケアの OAV は様々なアプリケーションベンダーとコラボレーションし、マルチベンダーのアプリケーションの事前評価、運用することを想定したソリューションである。

アプリケーションを院内で試用・評価してから導入が可能

 診断支援アプリケーションが院内でどのような結果を出すのか、またどのように運用するのかが決まらないまま導入を決めることは非常に難しいことである。当ソリューションでは、アプリケーションを購入する前に一定期間、VNA  プラッ トフォーム上で試用することができるので、院内での評価結果を見たうえで、導入をするかについて決定できる(※1)。

 VNA プラットフォーム上で運用する限り、評価や導入の都度、大掛かりなモダリティ接続作業と費用が発生することがない。

※1 アプリケーション試用の条件はアプリケーションベンダーにより異なる。また、試用には OAVを導入している必要がある。

マルチベンダーの画像ビューワで、アプリケーションが処理した結果の参照が可能

 VNA では、公開データベース (OCDB:オープン ・コネク卜・データベース)により、GE ヘルスケア以外の ビューワからでも高速に画像の参照が可能である。VNA+OCDB  を既にご採用の施設では、部門や医師の二一ズに応じて複数の画像ビューワを VNA  に接続し、マルチビューワ運用の環境を構築している。その場合、専用のAlビューワでなく、普段の読影業務でご使用のビューワ(※2)からでもアプリケーションの 処理結果を参照することが可能であるため、画像参照ワークフローの効率性を落さない。

※2 OCDB 接続が必要である。

安全・効率的なワークフローやデータ管理

 あらかじめ決めておいたルールに基づき、画像をアプリケーションに自動的に転送することができる。 マニュアル転送する手間や、違うアプリケーションで解析するバラつきやリスクを軽減することができる。また、アプリケーションの処理結果を限られた医師だけがアクセスできるような環境の構築、また特に評価時のデータをルールに基づき物理削除するなど、安全性に考慮したライフサイクルマネージメント機能や設定を提供する。

OAVの賛同・開発パートナーベンダー様 ※(2023年4月3日現在、左から五十音順)

パートナーベンダー様のアプリケーションには、AI以外の技術で設計されたアプリケーションも含まれる。

尚、VNAソリューション、及びOAVは、2023年国際医用画像総合展(ITEM2023)のGEヘルスケア展示スペースにて、紹介予定。(2023年4月14日(金)~16日(日)パシフィコ横浜展示ホール)

GEヘルスケア・ジャパンについて

 GEヘルスケア・ジャパン株式会社は、GEヘルスケアの中核拠点の1つとして1982年に創設された。予防から診断、治療、経過観察・予後管理までをカバーする「プレシジョン・ケア」の実現を目指し、インテリジェント機器やデータ分析、ソフトウェア、サービス等を提供している。国内に研究・開発、製造から販売、サービス部門までを持ち、日本のお客様のニーズにお応えしつつ、日本が直面する医療課題の解決に取り組んでいる。日本における社員数は約1,700名、本社および60カ所の事業拠点がある。

詳細はホームページを参照:https://www.gehealthcare.co.jp/

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