沢井製薬、片頭痛・うつ病向け非侵襲性デジタル医療機器独占開発販売契約締結のお知らせ

2022.12.27

 沢井製薬株式会社(本社:大阪市淀川区、代表取締役社長:澤井健造、以下:沢井製薬)は、1月28日、片頭痛およびうつ病向けのデジタル医療機器について、Neurolief社(本社:イスラエル・ナタニア、会長:Chris Richardson、以下:ニューロリーフ社)と日本における独占開発販売契約を締結した。

 ニューロリーフ社が取り扱うデジタル医療機器は、外科手術を伴わない非侵襲型のニューロモデュレーション機器で、頭部に装着して三叉神経および後頭神経へ複合的に刺激を与えることにより、脳幹で神経伝達物質の放出を促進し、痛みや気分の制御に関連する脳内ネットワークを調節して効果を生み出す。患者が自宅にいながら使用でき、専用アプリを通じて、医師との治療データの共有やクラウドデータベース上に治療データのアップロードが可能になる。また、将来的にはAI技術により治療を学習して解析し、患者の症状に合わせた治療が期待できる。

※ニューロモデュレーション:デバイスを用いて、電気・磁気刺激や薬物の投与を行い、神経活動を調整する治療法

 今後、日本での発売に向け、2022年を目途に片頭痛を、さらに2023年を目途にうつ病を医薬品医療機器総合機構(PMDA)に申請予定となっている。承認されれば、在宅で使用できる日本で唯一のニューロモデュレーション機器となる。

※欧米においては、ニューロリーフが承認申請手続き等を行っている。欧州では片頭痛の治療機器として欧州CEマーク認証を取得し、発売準備中。米国ではFDAに対し、昨年11月に片頭痛を適応症とした510(K)申請済、うつ病は2022年を目途に申請予定。

 「なによりも患者さんのために」という企業理念のもと、日本ではまだあまり普及していないニューロモデュレーションを、医師の監督下、非侵襲かつ在宅でも使用可能な医療機器として展開することで、現状、薬物治療しか選択肢が無い片頭痛やうつ病に対する治療の幅を広げ、人々の健やかな暮らしに貢献できるよう挑戦していくようだ。

ニューロリーフについて

 ニューロリーフ社は、これまで慢性的な神経および精神神経疾患に悩まれている患者の苦痛を軽減することに尽力している。本社はイスラエルに、また米国事業の拠点はフロリダ州タンパにあり、従業員は神経科学、ニューロモデュレーション技術、ニューロテクノロジー機器などの領域で確かな実績のある、経験豊富な専門家で構成されている。また当該会社は臨床的に証明されたウェアラブルなニューロモデュレーションを使用したデジタル治療のプラットフォームを構築している。この技術は現在の薬物療法との併用や代替として、ヘッドセットのように装着する効果的かつ安全な治療の選択肢を提供することを目的としていて、脳内の主要な神経経路を調整し、痛みや気分の制御に関連する脳領域に作用するようにつくられている。片頭痛およびうつ病の患者を対象に研究を行っているが、将来的には不眠症や注意欠陥・多動性障害(ADHD)、慢性疼痛や精神神経疾患にも適応を拡大する可能性があると考えられている。
詳細についてはこちらから
https://www.neurolief.com/