Splink、脳ドック用AIプログラム「Brain Life Imaging(R)」が 2022年度グッドデザイン賞を受賞

2022.10.11

〜現在の医療がはらむ技術⾯・運⽤⾯・受診者視点の課題を AI×デザインで解決し、社会実装を実現〜

 ブレインヘルスケア領域の医療AIスタートアップの株式会社Splink(本社:東京都千代田区、代表取締役:青山 裕紀、以下「Splink」)は、同社が開発・提供する脳ドック用AIプログラム「Brain Life Imaging(R)」(以下、Brain Life Imaging(R))がこのたび「2022年度グッドデザイン賞」(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)を受賞したことを発表した。認知症対策、認知機能低下の予防に向けた脳ドック⽤プログラムとして初めての受賞となる。

 ⾼齢化・認知症課題に対するブレインヘルスケア・ソリューションとして、“脳から新しいライフス
タイルをデザインする”というコンセプトが評価された。

 認知症は⾼齢化社会において最も深刻な社会課題の⼀つであり、国内における患者数は約 650 万⼈(潜在含む)、経済損失は年間約 14.5 兆円とも⾔われる。加齢に伴って誰しもが発症する可能性がありながら、未だにその特効薬がない認知症。そのため予防への関⼼が⾼まっている。

 Brain Life Imaging®は認知症の予防啓発を⽬的に、現在の医療がはらむ技術⾯・運⽤⾯・受診者視点の課題を解決する。今まで測定が難しかった海⾺を、AI 技術の社会実装により数値化することで、脳の健康状態を“⾒える化”します。また、短時間で出⼒される、わかりやすい結果レポートによって、多忙な医療機関の検査運⽤の業務負担を最⼩限にし、同時に予防啓発として受診者理解を促進している。こうした取り組みを通じて「予防啓発・脳ドック」として社会実装を実現している。

デザインのポイント

1. ⾃分ごと化されにくい認知症予防を、ブレインヘルスケア(脳の健康促進)としてアプローチ、気付きを提供

2. 専⾨知識がなくても理解しやすく、経年変化を追う結果レポートで脳の健康の⾏動変容を促す設計

3. ⽬視による確認では難しい⼩指程度の⼤きさしかない海⾺を AI 技術により簡単・短時間で測定し体積を算出

 記憶の中枢を司る「海⾺」領域は認知症の重要な指標の⼀つとして知られています。しかし、まだ萎
縮の少ない受診者の海⾺を⽬視で評価することは困難であり、医療課題であった。Brain Life Imaging®
は海⾺を AI で解析し体積値を算出。年齢の平均体積と⽐較することによりこの課題を解決する。

 これまでの技術では、30 分〜数⽇間かかっていた解析〜結果レポート出⼒を、1〜3 分という短時間で出⼒。検査当⽇に結果レポートを提供することもでき、多忙な医療機関の負担を最⼩限に抑えることにも貢献している。結果レポートは幅広い年齢層にわかるように「専⾨的な⽤語を使わず」「視認性を追求する」ことで⾃分の脳への理解を促進するように設計されている。

 提供から 3 年が経過しますが利⽤者の約半数が継続的に受診している点で、予防啓発として受診者理解を促進し⾏動変容の成果につながっている。

審査委員評価コメント

「⻑⽣きはしたいが⾃分を管理できなくなる認知症は、とても怖い病気として位置付けられている。
またゆっくりとした脳の変化で起こる認知症は、他の病気と⽐べ発⾒・観察することが難しい。この
検査システムは頭部 MRI 画像を AI で解析し海⾺を測定・可視化するので、新たな機器を使って測定
するわけでもなく、脳ドックの延⻑線上で受けることのできる障壁の低い健康診断である。健康時か
ら毎年受けることにより脳の変化を知ることができるので、早期症状が出る前に予防としての⾏動を
起こすことができる。改善のためのアドバイスは、明快なグラフィックで表記された図やイラストを
使って、わかりやすい解析結果レポートが出され脳に良い⾏動や⽣活習慣の改善等が提⽰される。加
齢に伴い誰もが発症する可能性のある認知症。⾼齢化社会において不安と向き合う⼀つのソリューシ
ョンとして魅⼒ある取り組みだと思う。」

お問い合わせ

株式会社 Splink
広報担当:飯嶋
Mail: pr@splink.com
URL: https://www.splinkns.com/