GE ヘルスケア・ジャパン心臓専用半導体SPECT 装置 「MyoSPECT」 を販売開始 医療現場のニーズに応える新機能で、心臓核医学画像の精密化、ワークフローの改善に貢献

2022.06.21

 医療課題の解決に取り組むヘルスケアカンパニー、GE ヘルスケア・ジャパン株式会社(東京都 日野市、代表取締役社⾧兼CEO : 多田荘一郎) は、心臓専用半導体SPECT 装置“MyoSPECT(マイオスペクト)” の販売を開始した。MyoSPECT は2010 年に販売を開始したDiscovery NM 530c の技術に加え、医療現場のニーズに応える自動ポジショニングなどの新機能を搭載し、心臓核医学検査が必要とする画像の精密化、それを実現するワークフローを自動化できる心臓専用SPECT 装置である。

MyoSPECT

開発の背景

 心臓核医学検査には高度な精密さが求められ、体格や心臓の形状など、様々な要因を緻密かつ正確に評価することが欠かせない。検査に必要となる精度の高い撮像を行う上で、体格の大きな患者さんのポジショニング、また、個々の患者さんの撮像位置を迅速かつ的確に行うことが医療現場で⾧らく課題として指摘されていた。GE ヘルスケアでは、課題の解決に向けて“MyoSPECT(マイオスペクト)”の開発を開始し、この度、国内で提供を開始する運びとなった。

 半導体SPECT 装置は、感度と分解能を両立させることに加え、エネルギー分解能に優れたテルル化亜鉛カドミウム (以下、CZT) を採用することから、BMI の高い患者さんのイメージング、短時間撮像、低投与時撮像などにおいてより優れた有効性を発揮する。また、体格の大きな患者さんのポジショニングの確定をより容易に行い、個々の患者さんにとって最適となる心臓の位置を自動設定できることから、ポジション確定に要した時間の大幅な短縮や撮り直しを防ぐなど、医療現場のワークフローの改善に貢献する。

製品特⾧

冠血流予備能(CFR)を算出する為の動態解析をAlcyone(アルシオン) Technology で実現
 Alcyone Technology は、CZT 検出器と心臓にフォーカスしたコリメータの組み合わせによるGE 独自の技術だ。MyoSPECT では、19 個の検出器モジュールが半リング状に配置され、この19 個の全てが同時にデータ収集を行うことから、従来のガンマカメラの様に収集中にガントリを回転させる必要無く、撮像時間を短縮できる。また、高時間分解能のデータ取得により、動的解析によるCFR(冠循環予備能)やMBF(心筋血流量)を評価することもできる。そして、全てのビューを同時に収集することができるため、高い時間分解能を実現し、カウントレートが充分であれば追加のハードウェアアデバイスなしで呼吸による体動の検出と補正が可能である。

CZT により高エネルギー分解能を実現
MyoSPECT のマルチピンホールコリメータ設計
CFR などといった機能解析が可能に

ポジショニングアシスト機能で個々の体格に応じた心臓の位置を視野の中心に
 心臓の位置やサイズは患者さんによって異なる。体格や性別によりその差は大きくなり、心臓核医学検査ではより高画質を確保するため、各患者さんの適切なポジショニングを撮像前に確定することが必要になる。スマートポジショニング機能は個々の患者さんにとって最適化された位置(有効視野の中心)を瞬時に判定し、自動で移動することができる機能である。高BMI の患者さんを含む全ての患者さんにとって最適となるポジショニングを確定することで、より精密な撮像を実現することができる。

スマートポジショニングによる自動位置合わせ

拡張FOV で高BMI の患者さんにも対応

 高BMI の患者さんに対して心臓核医学検査を行う場合に課題として指摘されてきたのが、心臓が視野から外れてしまうことがあるということだった。操作する医療従事者は細心の注意を払ってポジショニングを行いますが、最終的に視野内に収まらなかった場合には撮像されず、従って、再撮像を余儀なくされる。
 このような問題を回避するために、本機能はマルチピンホールコリメータにより入力プロジェクションを拡張し、有効視野を広げることができるよう設計されている。そのため、高BMI の患者さんの撮影にも十分に対応できるのである。

拡張FOV の概念図
【MyoSPECT】
核医学診断用リング型SPECT 装置
MyoSPECT (マイオスペクト)
医療機器認証番号: 303ACBZX00035000
【Xeleris】
ジニ-(GENIE)
類型ジニーエクセラリス(GENIE Xeleris)シリーズ
医療機器認証番号 20700BZY00161000

GE ヘルスケア・ジャパンについて
 GE ヘルスケア・ジャパン株式会社は、GE ヘルスケアの中核拠点の1 つとして1982 年に創設された。予防から診断、治療、経過観察・予後管理までをカバーする「プレシジョン・ヘルス」の実現を目指し、インテリジェント機器やデータ分析、ソフトウェア、サービス等を提供している。国内に研究・開発、製造から販売、サービス部門までを持ち、日本のお客様のニーズにお応えしつつ、日本が直面する医療課題の解決に取り組んでいる。日本における社員数は約1,700 名、本社および約60 カ所の事業拠点がある。

本件に関するお問い合わせ:
GE ヘルスケア・ジャパン(株)
コーポレート コミュニケーション
Tel: 0120-202-021

www.gehealthcare.co.jp