富士フイルム、X線動画と静止画が撮影可能な「FUJIFILM DR CALNEO CROSS」を発売

2021.10.18

~ケーブルレスで手術室のワークフローの効率化を図る~

 富士フイルム株式会社は、10月11日(月)に外科手術時にX線動画と静止画の撮影が1台で行える軽量X 線透視診断装置「FUJIFILM DR CALNEO CROSS(カルネオ クロス」と、ソフトウェアの動作環境を提供する小型拡張ユニット「EX-Mobile」の発売発表会を行った。

秋山雅孝氏(同社執行役員 メディカルシステム事業部長)は冒頭で、「弊社の最大の強みは医療従事者のワークフローを熟知していることです。日々の営業活動から、医療製品がどのように使われているか、どういった課題があるかなどを傾聴し、製品開発に生かしています」と述べ、効率的なワークフローを実現する製品を紹介した。

高齢化が進み、椎間板ヘルニアや骨粗しょう症による骨折など運動器疾患を抱える患者が増加するなか、整形外科手術においては患部を大きく切開することなく患者への負担を軽減する低侵襲治療が増加傾向にある。

「CALNEO CROSS」の検出部には、同社のカセッテサイズデジタルX線画像診断装置(以下、カセッテDR)「FUJIFILM DR CALNEO Flow(カルネオ フロー)を採用することで、高画質・低線量を実現。X 線透視が必要な手術の後に、同じ装置で X 線静止画の撮影ができ、装置を入れ替える必要がない。そのため、手術室内に複数の装置を設置する必要がなく、スペースが広く使える。

また、カセッテ DRと連携して使用する小型拡張ユニット「EX-Mobile(イーエックス モバイル)」を10月25日(月)より発売する。AI技術を活用し胸部X線画像から結節・腫瘤影、浸潤影、気胸の候補領域を検出する「胸部X線画像病変検出ソフトウェアCXR-AID」の動作環境を提供。「EX-Mobile」の活用により、救急治療室やクリニック、在宅診療など幅広い臨床現場で「CXR-AID」の解析結果をコンソール上ですぐに確認することができる。 医療現場に則したさまざまな製品を開発。業界をリードするプレーヤーとして、今後のさらなる躍進が期待される。