富士フイルム社、AI プラットフォーム「SYNAPSE SAI viewer」のアプリケーションをクラウドで提供 「医療クラウドサービス」を開始

2021.05.10

「肺結節検出機能」などの画像診断支援機能がより利用しやすく

富士フイルム株式会社(社長:助野 健児)は、医師の画像診断ワークフローを支援する当社の AI プラットフォーム「SYNAPSE SAI viewer(シナプス サイ ビューワ)¹⁾」のアプリケーションをクラウドで提供する「医療クラウドサービス」を、富士フイルムメディカル株式会社(社長:川原 芳博)を通じて 2021 年 5 月12 日に開始する。「医療クラウドサービス」の第一弾として、2020 年 6 月に発売した「肺結節検出機能」と「肺結節性状分析機能」を提供開始予定だ。なお、5 月 12 日~6 月 3 日に WEB で開催される「2021 国際医用画像総合展(ITEM2021-WEB)」に出展予定。

 

富士フイルム社は、医療画像診断支援、医療現場のワークフロー支援、そして医療機器の保守サービスに活用できる AI 技術の開発を進め、これらの領域で活用できるAI 技術を、”REiLI(レイリ)”というブランドで展開している。すでに、AI 技術を活用して開発した複数の機能・ソフトウェアが国内外の多くの医療機関に導入されており、臨床現場での活用が進んでいる。その中で、医療機関の予算や利用環境に応じた機能・ソフトウェアの提供、新機能を簡単に利用できる環境を求める声が高まってきている。

 

AI 技術²⁾を活用して開発した、胸部 CT 画像から肺結節の候補を自動検出する画像診断支援機能「肺結節検出機能」と、医師が確定した肺結節について、医師の所見文作成を支援する「肺結節性状分析機能」³⁾を、新たにクラウドでも提供開始。これらの機能は、 PACS(医用画像情報システム)「SYNAPSE(シナプス)」および、AI プラットフォーム「SYNAPSE SAI viewer」を導入している施設で利用可能。

 

「医療クラウドサービス」は、ユーザー登録の上、専用ポータルサイト上で利用したい機能やソフトウェアを選択するだけで簡単にそれらを利用できるサービス⁴⁾。「SYNAPSE」からクラウドサーバーにアップロードされた画像に対し、選択した画像診断支援機能の解析が行われ、その結果を SYNAPSE SAI viewer で参照することができる。利用回数に応じて料金をお支払いいただくサービスのため導入コストを抑えることができ、画像診断支援機能が、より利用しやすくなる。

 

今後、「医療クラウドサービス」は、「SYNAPSE SAI viewer」向けの画像診断支援機能に加えて、当社の3 次元画像解析システムや医療機器向けオプション機能など、提供する機能・ソフトウェアを順次拡張していく予定だ。

医療現場を支援するAI 技術の開発を進めると共に、医療機関にとって最適な提供方法・利用環境を実現することで、多くの医療機関・医師の画像診断支援やワークフローの効率化に取り組んでいく。

¹⁾SYNAPSE SAI viewer は以下の医療機器を含む製品の総称。

SYNAPSE SAI viewer 用画像表示プログラム

販売名: 画像診断ワークステーション用プログラム FS-V686 型
認証番号:231ABBZX00028000 SYNAPSE SAI viewer 用画像処理プログラム

販売名: 画像処理プログラム FS-AI683 型
認証番号:231ABBZX00029000 SYNAPSE SAI viewer 用肺結節検出プログラム

販売名: 肺結節検出プログラム FS-AI688 型、
承認番号:30200BZX00150000

²⁾AI 技術のひとつであるディープラーニングを設計に用いた。導入後に自動的にシステムの性能や精度が変化することはない。

³⁾「肺結節性状分析機能」は、クラウド側で処理された「肺結節検出機能」の解析データを利用することで、ワークステーション側で動作する。

⁴⁾施設環境によって、ご利用環境の構築が必要になる。

 

 

 

「医療クラウドサービス」で提供する機能・サービス(2021 年 5 月 12 日時点)

①肺結節検出機能

販売名:  肺結節検出プログラム FS-AI688
型承認番号:30200BZX00150000

 

②肺結節性状分析機能

(SYNAPSE SAI viewer 用画像表示プログラム

販売名:  画像診断ワークステーション用プログラム FS-V686
型認証番号:231ABBZX00028000)
「肺結節性状分析機能」は「画像診断ワークステーション用プログラム FS-V686 型」の機能の一部。

2.提供開始時期

2021 年 5 月 12 日

 

3.「医療クラウドサービス」の提供イメージ

*「SYNAPSE」および「SYNAPSE SAI viewer」を別途導入いただく必要がある。

*施設環境によって、ご利用環境の構築が必要である。

*解析データが施設に返送されたタイミングで課金され、利用回数に応じた費用が月次で発生。

*臓器セグメンテーション・ラベリング機能は、「画像処理プログラム FS-AI683 型」の機能の一部。

 

本件のお問合せは下記へ

富士フイルムメディカル株式会社
営業本部 マーケティング部
TEL:03-6419-8033