フィリップス、超音波診断装置のプレミアム機種「EPIQ」を大幅にモデルチェンジ 「EPIQ Evolution 1.0(エピック・エボリューション1.0)」を発売

2015.04.27

(株)フィリップス エレクトロニクス ジャパンは、2015年4月27日より、新型プレミアム超音波診断装置「EPIQ Evolution 1.0」の販売を開始することを発表した。

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「EPIQ」は、2013 年11 月に国内で販売を開始した同社の超音波診断装置のフラグシップ機であり、納入実績は全世界で6500 台を超えています。今回、発売される「EPIQ Evolution 1.0」は、この「EPIQ」を初めて大幅にモデルチェンジした新型装置である。
今回のモデルチェンジにより、「EPIQ Evolution 1.0」は、さらなる画質と操作性の向上に加え、新機能の搭載が可能となった。新たに搭載される新技術Auto Registration(オート・レジストレーション)*1は、現場の先生方が待ち望んでいた、“真のフュージョン機能”だ。従来のマニュアル法と違い、指紋認証と同様のアルゴリズムを用いることで、自動でCT/MRI/PET と超音波のフュージョンを可能にした。これにより、超音波診断装置と超音波診断装置以外の装置(CT/MRI/PET 装置)の画像のコラボレーションが簡単かつ高精度で可能になり、日常臨床で身近に活用できるツールとなった。様々な領域(肝臓や腎臓などの腹部臓器、前立腺、脳血管など)における、超音波ガイド下治療や治療後評価への活用が期待される。
*1 オプション

超音波/CT 画像(左上)、超音波画像(右上)、
CT 画像(左下)、3D-CT 画像(右下)

Auto Registration の機能と臨床的メリット
1. これまでのフュージョン機能の問題点

マルチモダリティ画像をフュージョン表示し診断精度を向上させる試みは1990年頃から活発になり、製品化に向けた技術開発が行われてきた。しかし、「点(1 次元)」あるいは、「面(2 次元)」で位置合わせをする方法では、超音波画像と他モダリティ(CT/MRI/PET)画像を“ぴったり”同期させることは困難だった。そのため、何度も何度も微調整を行う必要があり、納得できるフュージョンが得られるまでかなり時間がかかってしまい
同期の精度もあまり良くないという問題があった。

2. New アルゴリズム:Vessel Base(指紋認証) と Surface base(顔認証)
新技術Auto Registration は、従来の「点」や「面」で位置合わせする方法ではなく、「3 次元」ボリュームデータを用いて自動フュージョンする方法だ。血管の立体構造をもとに位置合わせをするVessel Base(指紋認証)と、肝表面の立体構造をもとに位置合わせをするSurface Base(顔認証)の2 種類の方法が選択可能。
・Vessel Base(指紋認証):肝内血管の立体構造で位置合わせをする方法。肝内血管の走行は、指紋のように人それぞれ異なる。3D-CT 画像と3D 超音波画像から血管の立体構造を抽出し同期することで、高い精度でフュージョンすることが可能である。
・Surface Base(顔認証): 肝表面の形状で位置合わせをする方法。顔認証のように全体的な位置合わせが可能である。

3. 臨床使用経験
これまでに1000 例以上のフュージョン使用経験をお持ちの、東京医大八王子医療センター 消化器内科 今井准教授に、Auto Registration 機能を使用してみての感想を聞いた。
「超音波で見えにくい病変や、多数の病変がある場合にどれを治療するべきか決定するのにフュージョンを使用しています。その時に、最も困ることは完全に画像の同期ができないことです。仕方がないことなのかもしれませんが、プローブを置く位置を大きく変えたり角度を変えると、位置がズレてしまいます。これまで、色々なメーカーが様々な位置合わせの方法を提案してきましたが、どうしてもうまくいきませんでした。元々、フュージョンで同期がしっかりとできるとは思っていないのです。しかし、Auto Registration は取り込んだボリュームデータを使って、3D 同士で位置合わせをします。肝右葉でデータを取り込んだ後に、左葉に移動したり、プローブの角度を変えたりしても位置が全くズレないで、位置が”ぴったり”合うということは本当に初めての経験だったので、非常に感動しました。」*2
*2 個人の感想であり、性能等を保証するものではありません。

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