フィリップス エレクトロニクス ジャパン、超音波診断装置「EPIQ Evolution 1.0」の販売開始を発表

2015.05.01

 フィリップス エレクトロニクス ジャパン(株)は2015年4月27日、同社ビル(東京都港区)において、新しい超音波診断装置「EPIQ Evolution 1.0」の発売を発表する記者説明会を開催した。

小山克彦氏
(同社イメージシステムビジネスグループ統括部長)
村上 潤氏
(同社同グループ超音波診断装置ビジネスマネージャー)
三木綾子氏
(同社同グループ超音波診断装置クリニカルサイエンティスト)

 まず、小山克彦氏(同社イメージシステムビジネスグループ統括部長)から同社のビジネス改革についての説明が行われた。同社はヘルステックビジネスでリーダーを目指し、予防や診断、治療などのヘルスケアプロセスにおいて、イノベーションを提供するとした。
 次に村上 潤氏(同社同グループ超音波診断装置ビジネスマネージャー)より、治療を支援するための画像やユーザへのイノベーションの提供、製品ラインナップを充実させ、幅広い診断領域と価格帯をカバーするといった超音波診断装置のビジネス戦略が説明された。
 その後、三木綾子氏(同社同グループ超音波診断装置クリニカルサイエンティスト)による製品説明が行われた。EPIQは2013年に国内販売を開始した同社超音波診断装置のフラッグシップモデルであり、同製品を大幅にモデルチェンジしたものが今回発表された「EPIQ Evolution 1.0」だ。同社独自のnSIGHTテクノロジーにより画質は維持したまま、従来の2倍以上のフレームレートを実現。2Dで68枚/秒の描画を可能にした。また、コヒーレント・ビーム再構築アルゴリズムにより補正を行い、優れた画像均一性を実現。また、超広帯域なダイナミック・レンジと同社独自のビーム再構築技術により、組織からの弱い反射信号を増幅させることで透過性も向上した。これにより大柄な患者への診断においても十分な力を発揮するという。
 同社の製品にはこれまで海外ユーザの声が多く反映されてきたが、同製品には日本のユーザの意見も多く取り入れられており、直感的な操作性、頻繁に使うボタンを押しやすい場所に配置、効率的な計測・解析などデザイン性や機能も改善されている。
 「Auto Registration機能」という新機能では、顔認証と同じ技術を用いて肝表面の構造を認識して位置合わせを行う「Surface Baced」と、指紋認証と同じ技術を用い、肝内血管の走行を認識して位置合わせを行う「Vessel Baced」の両技術により、さらに精度の高いフュージョンが可能になったという。
 また、日本独自のニーズとして、ソナゾイドへの対応を実現した。同製品は、様々な臓器や領域への対応が可能で、循環器や産婦人科への応用も進められている。

EPIQ Evolution 1.0
記者発表会場の様子