アステラス製薬、胃がん治療薬rilotumumabの臨床試験を中止

2014.11.26

アステラス製薬(株)とアステラス・アムジェン・バイオファーマ(株)(以下、アムジェン社)は、両社が日本において共同開発を行っている胃がん治療薬「rilotumumab」(一般名、開発コード:AMG102)につき、米国アムジェン社が同社が実施している全ての臨床試験(日本および他のアジア諸国で実施中の第III相試験RILOMET-2を含む)の中止を決定したと発表した。

以下は米国アムジェン社が現地時間の11月24日に対外公表したプレスリリースの日本語訳。

●アムジェン社は進行性胃がんの治験薬であるrilotumumabの全てのアムジェン社主導臨床試験の中止を公表

カリフォルニア州サウザンドオークス発(2014年11月24日)―アムジェン社(NASDAQ表示:AMGN)は本日、アムジェン社が行っている治験薬rilotumumabの進行性胃がんに対する臨床試験(第III相試験RILOMET-1試験及びRILOMET-2試験を含む)の中止を発表しました。このアムジェン社の決定は、事前に計画されていたRILOMET-1試験の独立データモニタリング委員会の安全性評価において、rilotumumabと化学療法併用群の死亡数が化学療法単独群に比べて増加したと認められたことに基づいています。また今回の解析結果から、治験実施計画書では、2015年3月にも中間解析が予定されていましたが、おそらくここでも無益性基準に合致していただろうと考えられます。RILOMET-1試験の詳細な結果は学会ならびに論文投稿で報告される予定です。

「私どもはこの結果を残念に思う一方、本疾患領域における将来の研究と治療に役立てるために、主導的立場の治験責任医師と共に詳細なデータ解析を行っていきたいと考えています。また全世界のがんによる死亡の主な原因の一つである進行性胃がんには、新しい治療方法に対する高いアンメットニーズが存在しています。」とアムジェン社の研究開発Exective Vice PresidentであるSean E.Harper医師は述べています。

アムジェン社は現在、臨床試験中止の手続きを進めるとともに治験に参加している患者さんへのフォローアップに関する指針を提供するために、rilotumumabの臨床試験に関わる治験責任医師と連携を取っています。

●お問い合わせ
アステラス製薬(株)
URL:http://www.astellas.com/jp/