島津製作所、心血管内治療に最適な8インチ角FPDを搭載した血管撮影システム3機種を発売

2013.08.21

~「患者さんのために」を実現したTriniasシリーズのラインナップを拡充 ~

(株)島津製作所(本社:京都府京都市、代表取締役社長:中本 晃)は、8インチ角サイズフラットパネルディテクタ(FPD)を搭載した、血管撮影システム「Trinias(トリニアス)」シリーズの新製品(天井走行式 C8 package・床置式 F8 package・バイプレーンタイプB8 packageの3機種)を発売した。
患者さんのQOL(Quality of life)に対する意識の高まりなどを背景に、体にメスを入れる外科治療に比べて侵襲性が低く患者さんに優しい治療法として、X線透視撮影を行いながら太ももの付け根や手首の皮膚にあけた穴からカテーテル(医療用細管)を血管に挿入して行う血管内治療(インターベンション)の件数は、年々増加している。
こうした中、同社は独自の画像処理技術により高度なインターベンションを支援するシステムとして、昨年10月にTrinias C12 package(天井走行式)・F12 package(床置式)、また今年5月にB12 package(バイプレーンタイプ)を発売した。これらは12インチ角FPDを搭載しており、1台で頭部・心臓・腹部・四肢までの全身をカバーでき、利用効率が高い装置として、医療現場における幅広いニーズに応えることが可能となった。
一方で、血管撮影装置の使用用途の約50%は心血管治療・検査であることから、心血管センター、循環器センターなどに代表される心血管疾患を専門に先進治療を行う現場からは、取り回しが容易で、より心臓部に密着させることができる小型のFPDを搭載した装置が望まれていた。
このため同社は、「Triniasシリーズ」が持つ特長をそのまま継承し、心血管の撮影に適した本製品を、新たにラインナップに加えた。

新製品の特長
1.心血管の治療・検査に最適
X線撮影では、撮影部位と検出器までの距離が短くなるほど、より鮮明な画像を取得することができる。今回の新製品は、FPDをより心臓部に密着させることができるため、より鮮明な画像の撮影が可能となると共に、患者さんの被ばくも低減する事が可能となっている。インターベンション技術の高度化が進む中、鮮明な画像により心血管の治療時間を短縮し術者の手技をサポートする。

2.Triniasシリーズの特長「最高画質」「優れた操作性」「安全と安心」を継承
Triniasシリーズは、新たに開発した画像処理エンジンSCORE PRO、同社独自の動きに強い血管強調処理技術SCORE RSM、そして心臓の拍動で常に動いているステントを「固定表示」し、さらに見やすく「強調表示」する最先端のステント留置術支援ソフトウェアSCORE StentViewなどにより「最高画質」を実現。また、ワンアクション操作設計および世界最速の操作応答レスポンスにより「優れた操作性」を確保しており、検査時間を大幅に短縮し、患者さんの負担を軽減する。さらに、7つの被ばく低減機能により、従来に比べて最大40%以上の低線量化を実現し、その他画像バックアップ機能やリモートメンテナンス機能を備えるなど、患者さんの「安全と安心」に配慮している。

(左)床置式F8 package、(中央)天井走行式C8 package、(右)バイプレーンタイプB8 package

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(株)島津製作所
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