富士フイルム、シンクライアントビューワシステム「SYNAPSE ZERO (シナプス ゼロ)」を新発売

2013.04.04

スマートフォンやタブレットPC上でPACS(*1)の医用画像を閲覧できる
カンファレンスなど院内外のさまざまなシーンで医師の診断・治療をサポート
 

 富士フイルム(株)(本社:東京都港区、社長:中嶋成博)は5月10日より、PACS(*1)で管理されている医用画像をスマートフォンやタブレットPCなどのさまざまな端末上で表示し、院内外のさまざまなシーンで医師の診断・治療をサポートするシンクライアント(*2)ビューワシステム「SYNAPSE ZERO(*3)」を、富士フイルムメディカル(株)(本社:東京都港区、社長:平井治郎)を通じて発売する。
 近年、医療現場では、iPhoneやiPad(*4)などが普及し始めており、データ通信の高速化や通信回線の低価格化によって、これらの携帯端末を利用しPACSで管理されている医用画像を院内外から迅速に閲覧したいというニーズが高まっている。
 今回発売する「SYNAPSE ZERO」は、PACS市場で国内トップシェアの同社「SYNAPSE(*5)」とシームレスに連携し、SYNAPSEに蓄えられた画像を、権限を持った医師が普段利用している携帯端末上で閲覧できるシステムだ。シンクライアント方式を採用することで、画像表示に必要なビューワを携帯端末にインストールする必要がなく、ブラウザからログインするだけで画像を閲覧できる。また、院内外のさまざまな場所から携帯端末の機種やOSを選ばず使用できる。
 同システムを利用すれば、携帯端末上で、過去に撮影したX線やCTの診断画像のリストを患者別に一覧で表示したり、特定の画像を選択して拡大表示が可能。病棟で医師が回診する際に、画像を参照しながら患者の治療経過を確認したり、手術前後の治療方針説明を病棟のベッドサイドで患者に対して画像を見せながら行うことができる。このほか、院内で医師同士が画像を閲覧しながらカンファレンスを行ったり、院外から画像を確認することもでき、医師の診断・治療をサポートする。
 さらに、万一スマートフォンなどを紛失してしまった場合に備え、端末に画像や患者情報を保存しない仕組みを採用。個人情報の匿名化機能を搭載するなど、第三者が画面を見てもデータの属性がわからないようにセキュリティ対策が施されており、安心して利用することができる。院外でのアクセス時には、IPSec-VPN(*6)や電子証明書を利用することにより、各種ガイドライン(*7)で求められるセキュリティ条件をクリアできる。
 
 
*1 Picture Archiving and Communications Systemの略で、CT、MRI、CRなどの医用画像診断装置からの検査画像を電子的に保存・検索・解析する医用画像情報システム。
 
*2 シンクライアント(Thin client)とは、ユーザが使うクライアント端末(ノートパソコンや携帯電話など)に必要最小限の処理をさせ、ほとんどの処理をサーバ側に集中させたシステムアーキテクチャ。
 
*3 この名称は、端末側に個人情報を保存しない「ゼロフットプリント」と呼ばれる仕組みを採用していることに由来する。
 
*4 iPhoneとiPadはApple Inc.の商標です。iPhone商標はアイホン(株)のライセンスに基づき使用されている。
 
*5 富士フイルムの放射線科PACSの製品名称。抜群の安定性と高画質により、国内で1,760以上、全世界で4,000以上の医療機関に導入されている。
 
*6 暗号化通信の標準規格IPSec(Security Architecture for Internet Protocol)を使用した仮想プライベートネットワーク。
 
*7 「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」(厚生労働省)、「医療情報を受託管理する情報処理事業者における安全管理ガイドライン」(経済産業省)、「ASP・SaaS事業者が医療情報を取り扱う際の安全管理に関するガイドライン」(総務省)、「ASP・SaaSにおける情報セキュリティ対策ガイドライン」(総務省)
 
 
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