GEヘルスケア・ジャパン 心臓突然死発生リスクの予測精度を高めるホルターレコーダー「SEER12」を発売

2012.05.30
心臓突然死発生リスクの予測精度を高めたホルターレコーダー「SEER12」

 GEヘルスケアグループ(以下「GEヘルスケア」)の世界中核拠点の1つであるGEヘルスケア・ジャパン㈱(本社:東京都日野市、代表取締役社長:川上潤)は6月1日(金)、心臓突然死の発生リスクの予測精度を高めたホルターレコーダー(携帯型心電図記録器)「SEER12(シーアジュウニ)」を発売、増え続ける心臓突然死の予知につながる新たなソリューションを提供する。
 心臓突然死は心臓病に起因する予期していない突然の病死のことで、急性症状が起こってから1時間以内の短時間で死亡することが多いため「瞬間死」とも言われている。心臓突然死による死亡者数は世界全体では年間約100万人、日本では年間約6万人とも言われ(交通事故死数は年間4,612人)増加の一途である。
 この心臓突然死の発生リスクの予測に高い有用性を誇るのがホルター心電図検査だ。ホルターレコーダーは夜間睡眠中を含めた日常生活中の心電図データを長時間にわたって記録する携帯型の心電図記録器で、朝晩の比較的心身安静時に出やすい一過性の不整脈や日中活動時に起こりやすい虚血性心疾患など、院内で実施する短時間の心電図検査では捉えきれない症状の検出に広く活用されている。
 心臓突然死は心室細動と呼ばれる重度の不整脈が原因で発症するケースが大半を占めているが、T波オルタナンス(TWA)やハートレート タービュランス(HRT)といったホルター心電図検査で解析可能な不整脈を示す波形と心臓突然死発生の相関メカニズムが昨今解明され、現在ではその発生リスクが予測可能となっている。
 これらの実績を受け、本年4月の診療報酬改定では一定の条件下におけるT波オルタナンス検査に新規点数が加算されるなど現在、心電図データを活用して高い水準にある心臓突然死を減らすための取り組みが国全体で推進されている。このためホルター心電図検査の重要性は今後ますます高まると見込まれており、特に予測精度向上につながる詳細なデータを記録できる装置の開発が望まれていた。
 今回発売するSEER12は同社のホルターレコーダー「SEER」ブランドの最上位機種で、一般的な心電図と同じ12誘導心電図の記録機能を有しながら、同心電図対応装置としては国内最小・最軽量ボディを実現し、予測精度を高める高機能化と検査時の患者負担を軽減する小型軽量化を両立させた装置だ。患者の快適性を維持しながら、一段と精細な長時間心電図解析が可能になるため、心臓突然死発生リスクの予測精度の向上のほか、その他の心疾患の診断や治療方針、治療の効果測定に貢献すると期待されている。

「SEER12」の主な特長
1. サイズ108 mm(縦)x86mm(横)x22mm(奥行き)、重さ140グラムと、12 誘導心電図に対応したホルターレコーダーのなかで国内最小・最軽量を実現しながら、12誘導心電図の記録が可能
2. 連続記録時間は単3アルカリ乾電池1本で最大48時間と国内ホルターレコーダーで最長を実現
3. 液晶モニター(128×64ドット)を装備し、誘導波形のチェックも可能

 同社は2012 年7月5日(木)~7日(土)にパシフィコ横浜(神奈川県横浜市)で開催される第27回日本不整脈学会学術大会でSEER12を展示する。
 国内のホルター心電図の市場規模は年間約27億円。2001年に発売した2chまたは3chの心電図を最大24 時間連続記録できる小型軽量の「SEER Light(シーアライト)」、2009年に市場投入した検査中に入浴が可能な防水型の「SEER Light WP(シーアライト・ダブリューピー)」がともに循環器科を中心に大規模病院から中・小規模病院、一般開業医までの幅広い医療施設で使用されている。同社は今回発売するSEER12 を最上位機種と位置づけ、循環器疾患を専門的に診断する大学病院や地域の基幹病院を主対象に販売。また同製品によってGE ブランドの優位性を市場にアピール、ホルター解析システムおよび心電計全ラインアップの拡販を狙う。

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