ビードットメディカル、「陽子線治療の最新技術について」ラウンドテーブルを開催

2022.05.26

~超小型陽子線治療装置の製品化最終段階へ~

 株式会社ビードットメディカル(以下、ビードットメディカル)は、2022年5月23日にラウンドテーブルを日本橋ライフサイエンスハブ(東京都・中央区)で開催した。

 今回のラウンドテーブルは、保険適用が拡大されてより陽子線治療の注目度が高まる中、ビードットメディカルの最新技術の発表のため開催された。

 秋元哲夫氏(国立がん研究センター東病院副医院長/放射線治療科長)は、X線と比較してより身体への負担の少なく、被ばく低減により2次発がんの発生率を低減する陽子線治療の有用性と、今後の保険適用の拡大について言及した。2016年に小児がんの保険適用以降、2018年に局所限局性前立腺癌や頭頸部癌(咽頭の扁平上皮癌を除く)等、2022年には肝細胞癌等も保険収載されており「保険収載される疾患が拡大することでより陽子線治療が広まることを期待している」と話した。

 続いて古川卓司氏(株式会社ビードットメディカル代表取締役社長)より、「陽子線治療の普及を推進する超小型陽子線がん治療装置に「非回転ガントリー」という方式を採用したことを発表。これは強力な磁場で陽子線を曲げ、任意の照射角からのビーム照射の実現により従来比1/3の装置小型化による大幅な導入コスト低減と、広く普及しているX線装置からの置き換えの実現を目指しているという。今後は薬機法の承認取得予定だ」と述べた。

 最後にトークセッションでは、秋元氏が「心臓や肺へのダメージを減らしたうえで治療ができるメリットがある」と述べ、がん治療時のQOLを重視する選択肢になると語った。古川氏はこの装置を「患者さんはもちろんだが、患者さんを目の前にしている先生たちに届けたい」と、陽子線治療をより身近なものにしていきたい思いを述べた。

国立がん研究センター東病院副医院長/放射線治療科長   秋元哲夫氏
株式会社ビードットメディカル代表取締役社長  古川卓司氏
原理実証を行った超小型陽子線がん治療装置