バルコ株式会社、高品質のディスプレイで医療を支えるバルコ ITEM2022の展示製品を発表

2022.04.04

 エンターテイメント、エンタープライズ、ヘルスケアの3つを事業に柱に、ネットワーク可視化製品の設計・開発を行うバルコ。世界90カ国以上の拠点に約3,500名のスタッフを擁し、6年連続で売上高10億ユーロを達成するなど、グローバルな事業を展開している。そんな同社では、2022年3月30日(水)に東京・平和島のバルコ本社にて「ITEM2022」に向けたプレメディアコンファレンスを開催した。

 まず、加藤浩典氏(バルコ株式会社 代表取締役社長兼メディカルイメージング事業部長)より同社の会社紹介があった。3つの事業の軸と各地域における売上の割合などについての説明があり、「映画やイベント向けのエンターテイメント事業、企業に設置される大型ディスプレイなどを展開するエンタープライズ事業は今回の新型コロナ感染症の影響を少なからず受けた。しかし、医療用ディスプレイなどのヘルスケア事業はコロナの影響を受けず、好調を維持することができた」と述べた。

 次にDiagnostic Imaging部門のプレゼンテーションを増子由康氏(同メディカルイメージング キーアカウントマネージャー)が、Surgical and Modality部門のプレゼンテーションを今井勝正氏(サージカル&モダリティ事業部長)がそれぞれ行い、最後に各製品のデモンストレーションが行われた。

液晶モニター

NioFusion12MP

 バルコ独自のカラー画像技術であるSteadyColorTMを採用した12メガピクセルの高輝度カラーディスプレイ。カラー画像だけでなくモノクロ階調もDICOMで表示し、いかなる画像にも最適な表示環境を提供する。KVM機能を有効にすると、2つのワークステーション間で双方の入力デバイスを切り替えることができ、複数のディスプレイを設置する画像診断環境の省スペース化やハードウェアのコスト削減を図ることができる。同製品で初めて搭載されたRapidFrameTMによってトモシンセスなどの画像のブレやちらつきを解消することが可能で、画像観察の精度を向上させる。業界最長となるバルコ独自の5年間4万時間の輝度保証が付くなど、導入後のサポートも充実している。

液晶モニター

CoronisFusion4MP

 低消費電力を実現する4メガピクセルの高輝度カラーディスプレイ。他のFusion製品と同様にバルコ独自のカラー画像技術であるSteadyColorTMが搭載され、モノクロ表示に対しても最適な表示環境を提供する。さらに、新技術WideGamutを搭載し、より広域なカラー画像表示を可能にした。また、仕切りのないワイドスクリーンによるデスクトップ環境は作業スペースの効率化を図り、初期画像から現状まで、検討データを並べて比較する際の使いやすさを実現している。同製品にも他製品と同様に、業界最長となる5年間4万時間の輝度保証が付くため、導入後も安心して使い続けることができる。

液晶モニター

デジタルパソロジー向け8MP超高解像度ディスプレイ MDPC-8127

 デジタルパソロジーとして、日本で初めてFDA認可を取得した病理診断専用ディスプレイ。10億7,000万色のカラー表示を可能とし、従来品にない豊かな画質と高い色品質を実現した。バルコ独自技術であるRapidFrameTMが搭載されたため、高速かつブレを最小限に抑えた鮮明な画像表示ができ、パーンやズームにもスムーズに対応する。また、タッチパッドが標準装備されているため、マウスでは実現できなかった非常に細かい操作も指1本で簡単にできる。8メガピクセルの超高解像度ディスプレイにより表示可能領域が広がり、拡大しても鮮明な画像を実現したため、これまでにないレベルで病理診断の正確性向上に貢献する。

映像配信管理システム

Nexxis

 高品質かつ効率的な検査環境を提供する映像配信管理システム。今回から新たに導入されたNexxis Liveはクラウド型の院内画像配信ソリューションで、ライブ配信される映像を見ながらリモートによる手術管理を実現した。また、Angio/X線TV手術ソリューションNexxis IVRはさまざまな画像、情報を一つの画面に同時表示することで、ハイブリッド手術室やIVR治療、心血管治療時の効率化を実現する。さらに、Nexxis WorkSpotはすべての画像情報を一目で確認できるIVR治療向けのワークフロー改善ソリューションである。クラウド型サービスソリューションNexxis Careによって、これらのNexxisで統合されたシステムの状態をオンラインで監視することで、リモート診断、操作室の環境効率化、省スペース、コストカットを可能とする。