島津製作所、「島津メディカルフェスタ」を開催

2011.06.02
FLEXA VISION F3 Package
MobileDaRt Evolution
OPESCOPE PLEMO
 (株)島津製作所は5月27、28日に、同社東京支社(東京都千代田区)にて「島津メディカルフェスタ」を開催した。本会では、同社の最新技術を導入した発売前の機器や、多くの医療現場で活躍している製品の展示と紹介が行われた。
X線テレビシステムでは、発売前の「FLEXA VISION F3 Package」を展示。検査室の有効活用を視野に入れ、コンパクトに設計された同機は、国内で初めて透視台に可搬型FPDを搭載。17×14インチの大視野FPDを取り外して使用することにより、立位スタンドの利用や、天板上などに置いての利用、ラテラルホルダの利用など透視台のみでは困難な体位での撮影が可能。また、最大30フレーム/秒のパルス透視と、グリッドを着脱可能にしたことで、低線量・低被曝撮影も実現している。
 回診用X線撮影装置「MobileDaRt Evolution」は、米国市場での顧客満足度調査において1位(MD Buyline社による2010年第3四半期ユーザ満足度評価)を獲得し、国外でもその技術力、サービス力などが総合的に高い評価を得ている事が証明された。同機は撮影後3秒で参照画像を表示できるため、緊急処置の際など多様な状況での活用が可能。過去画像の参照も容易であり、術前・術後の比較でも力を発揮する。ワイヤレスFPDタイプでは、更に自由なポジショニングでの撮影が可能となり、医療現場での業務効率の向上に寄与している。
 DSA対応の外科用X線テレビシステム「OPESCOPE PLENO」はスムーズなアーム動作により撮影位置の決定に要する時間を短縮。また、高速リアルタイムDSA撮影(最速7.5画像/秒)が可能であり、血流をなめらかな動画像として把握できるため、手術中の血管走行の確認などに有用である。同機は1度の撮影でDSA画像が得られる「RSM-DSA」を搭載しており、麻酔下で患者が呼吸を制御できない場合など、被写体が動いたときにも画像に影響を及ぼすことがない。
 会場内では診療所向けとして、X線一般撮影システム(RADspeed Pro)とFPD(CXDI-55G)、電子カルテシステム(SimCLINIC T3)を同時に導入できる島津デジタルパッケージについても紹介がなされた。本パッケージを導入することで、撮影から読影までのワークフローの改善が期待できる。また、1社から提供されているパッケージを利用することで、診療所の開設の際など、機器やシステムの導入時に問題が発生した場合の処理を一括して島津製作所に依頼することが可能となる。
 会場内には多くの来場者が訪れており、担当者へ説明を求めるその姿からは、同社の機器に対する信頼度の高さ、また期待値の大きさを伺うことができた。