島津製作所、デジタル式回診用X線装置「MobileDaRt Evolution」を発売-業界最多のラインナップで、医療現場に最適なものを-

2013.07.22

 (株)島津製作所は、X線撮影が必要な場所に装置を移動させて、その場で検査や画像の確認を行うことができる充電式のデジタル式回診用X線撮影装置「MobileDaRt Evolution」シリーズの新製品を発売した。
 同製品は、富士フイルム株式会社のワイヤレスフラットパネルディテクタ(FPD:平面検出器)およびコンソールを採用している。ラインナップをより充実させるとともに、FPDについては業界最大サイズの17×17インチ(大視野サイズ)、汎用性の高い14×17インチ(半切カセッテサイズ)、取り回しがしやすくコンパクトな24×30cm(コンパクトサイズ)の3サイズのなかから選択することができる。またオプションで1台に2枚のFPDを搭載することも可能である。

 X線装置のデジタル化が進む中、回診用X線撮影装置の主流についても、イメージングプレート(IP)を用いたCRシステムから、FPDを搭載したDRシステムに急速に移行している。
 FPDを用いたX線撮影装置は、CRシステムのように再撮影や複数枚撮影時のカセッテ交換が不要で、また回診時の撮影回数がIPカセッテ枚数に制限されることがないため、高い検査スループットを実現する。また、撮影直後にその場で画像を確認することができ、再撮影にも迅速に対応できることから、医療現場における活用範囲が急速に広がっている。特に、「即時性」「高スループット」の特長を活かして、緊急度の高い救命救急や災害の現場、手術室、NICU(新生児集中治療室)において活躍を始めている。

 そこで同社は、FPDおよびコンソールの選択肢を増やして、各医療現場のニーズにきめ細かく対応するため、「MobileDaRt Evolution」シリーズに同製品を追加した。
 サイズ展開を拡充したFPDについては、それぞれの特徴を活かし、例えば救命救急や災害の現場などにおいては様々な患者に対してポジショニングが容易に行なえる大視野サイズが、様々な検査に用いることのできる半切カセッテサイズは手術室などで、また新生児を保育器に入れたままの撮影を可能にするコンパクトサイズはNICUなどにおいて、有用性を発揮する。

 同社は、全世界で1,700台以上のデジタル式回診用X線装置を販売しているトップメーカだが、同製品の上市によって業界最多のラインナップを揃えることとなる。
 今後も、医療機関におけるFPDの利便性や効率性を高めるため、富士フイルムを含むFPDメーカとの連携を強化することで、医療現場における迅速・正確な診断・治療をより一層支援していく。

MobileDaRt Evolution

名称      回診用X線装置「MobileDaRt Evolution」
本体サイズ   全幅580mm 全長1220mm 総重量460kg
FPDサイズ    大視野(標準) 460(W)×460(H)×15.4(D)mm 4.0kg
     半切(標準/高感度) 460(W)×384(H)×14.8/15.5(D)mm 3.3/3.6kg
      コンパクト(高感度) 328(W)×268(H)×15.7(D)mm 1.9kg
価格         1億2千万円~(税別) システム構成により異なる。
販売計画      100台(発売後1年間、国内外で)

●お問い合わせ
(株)島津製作所
医用機器事業部/グローバルマーケティング部
TEL:075-823-1271
URL:http://www.shimadzu.co.jp/