島津製作所「第91回レントゲン祭」ならびに記念講演会を開催

category:取材速報
2014.02.14
中本 晃氏
麻生智彦氏
出雲雄大氏
会場風景
 (株)島津製作所は2月10日、同社三条工場研修センター(京都市中京区)にて、「第91回レントゲン祭」ならびに、記念講演会を開催した。
 同会では、中本 晃氏(同社代表取締役社長)が「レントゲン先生が発見したX線は、今日では医療に欠かせないものとなっている。X線の島津として、その想いを継いでいきたい」と祭詞を述べた。その後、献花が行われ、続いて黙とうが捧げられた。
 その後の記念講演会では、まず麻生智彦氏(国立がん研究センター中央病院)による「放射線部門におけるネットワーク管理について」が講演された。麻生氏は「国の方策とIT技術の進歩により医用画像情報システムが普及することで、即時性・利便性・標準化・共有化がもたらされた反面、リスクも生じた。それは誤った画像の配信であったり、個人情報の漏えいであったり、データの書き換えによる改ざん行為への懸念などである」と語った。さらに、医用画像情報システムには盲点があるとし、撮影条件の標準化問題や再撮影時の被ばく管理問題、フィルムと媒体管理の意識低下や医薬品管理の不徹底といった資源の管理問題、標準値の確認・変更義務の不徹底や画像処理条件の認識障害から起こる技術と質の問題、管理者の育成や専門知識者の必要性に伴う人材の管理問題などを挙げた。そのような環境下において麻生氏は、安全で良質な医療を提供するため、機器やシステムをよりフェイルセーフにし、情報の共有体制を築き、極力シンプルなルールを設け、教育訓練と人材育成に力を入れるべきだと語った。
 続いて、出雲雄大氏(国立がん研究センター中央病院)による「最新の呼吸器内視鏡検査とFPDトモシンセシス技術の有用性」が講演された。まず、出雲氏は気管支鏡検査とは患者が最も受けたくない検査であると語り、その診断率の低さを挙げた。そのような現状において、気管支鏡におけるトモシンセシスの役割を出雲氏は、特にすりガラス影に言える病変の描出であり、病変位置の同定であると語った。また、トモシンセシスを用いたすりガラス結節への新たなアプローチとして、X線透視下での気管支鏡ガイドとしての有用性を論じた。さらに、気管支鏡とトモシンセシスの今後について「肺がんに対する革新的診断・治療法の開発に関する研究」を例に挙げ、早期肺がんであるすりガラス結節をいかに発見・診断・治療するかとなった際、リアルタイムに撮影できるトモシンセシスが求められるだろうと述べた。

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