オムロン ヘルスケア株式会社が「女性の心房細動リスクと早期発見のポイント」セミナーを開催~更年期症状による見過ごし予防には家庭での心電図記録~

2024.02.29

 オムロン ヘルスケア株式会社が、2月27日ステーションコンファレンス東京(東京都千代田区)にて「女性の心房細動リスクと早期発見のポイント ~更年期症状による見過ごしを防ぐ家庭での心電図記録~」セミナーを開催した。
 副島京子氏(杏林大学医学部循環器内科)は、「心房細動とは、不整脈の一つで心臓が血液をうまく送り出せなくなる病気である。脳卒中や脳梗塞、心不全などを引き起こすリスクがあり、加齢とともに有病率が高くなっている。心房細動の症状はめまいや動悸、息切れ、疲労感、頻尿、食欲低下……などとさまざまだが、症状のないことも半数近くある。今後は高齢化に伴ってさらに有病率は高まっていくと考えられており、心房細動によるリスクを未然に防ぐためにも早期発見・早期受診が求められている。
 女性の心房細動リスクについて、心房細動の原因は加齢、ストレス、睡眠不足、疲労、喫煙、カフェインの過剰摂取、ホルモンバランス・自律神経の乱れなどがあげられる。女性は、更年期になると女性ホルモンのバランスが崩れ、自律神経が乱れることがあり、動悸や息切れを訴えることが多くなる。このように更年期と心房細動の原因と症状は似ていて気付きにくいため、病院に行くほどの症状ではないと対処しない女性も多い。動悸や息切れなどの症状を更年期だからだと思い込み、放置してしまう女性は多いが、心房細動による症状の場合もあり、放置すればするほどさまざまなリスクが上がってしまう。
 心房細動の早期発見のポイントだが、息切れや動悸を更年期の症状だと思い込まず、不安を感じるのであれば受診をすること、家庭用心電計を利用して自宅で心電図を記録することも推奨しており、今後はスマートウォッチなどの活用もできるだろう。
 自宅での自己検脈、血圧計測、心電図記録は非常に有用であり、自分自身の体調を把握し、健康管理のためにも重要である。女性は更年期の症状だと決めつけず、早期発見、早期治療のためにも主治医に相談してみてほしい」とまとめている。