シーメンスヘルスケアのMRI装置「MAGNETOM Lumina」が、本態性振戦やパーキンソン病の治療向け集束超音波治療器との併用可能に

シーメンスヘルスケア株式会社(東京都品川区、代表取締役社長: 櫻井悟郎氏)は、インサイテック社の「MRガイド下集束超音波治療器ExAblate 4000」と、Siemens HealthineersのMRI装置「MAGNETOM Lumina」を併用することによって、本態性振戦やパーキンソン病による手のふるえの治療のためのMRガイド下集束超音波治療(FUS)が実施可能となったと発表した。本装置は2025年4月に国内で初めて横須賀市立総合医療センターに納入され、既に10件を超える症例が実施。2025年9月にハンガリーで開催されたヨーロッパ定位脳神経外科学会でもその有効性が発表された。
集束超音波治療(FUS)とは、本態性振戦やパーキンソン病の患者さんを対象に、MR画像を用いて、脳深部にある標的組織に対して正確に超音波を集束させて照射することで、脳組織を局所的に熱凝固させ、頭部を切開することなくふるえを軽減させる低侵襲な治療方法だ。本態性振戦に対する治療は2019年6月に、 パーキンソン病に対する治療は2020年9月1日より、保険適用となっている。
本態性振戦は、手のふるえを主な症状とした身体が規則的にふるえる疾患。その原因が明らかにされてはいないものの高齢者に多くみられ、40歳以上で4%、65歳以上で5~14%が本態性振戦の患者であると言われている。また、パーキンソン病は運動機能に障害が現われる神経の疾患で、手のふるえがよくみられる症状のひとつだ。発症年齢は50~65歳に多く、高齢になるほど発病率が増加するとされている。
高齢化に伴い、こうした神経疾患が増加することが見込まれる背景から、Siemens Healthineersは集束超音波治療器のグローバルマーケットリーダーであるインサイテック社の集束超音波治療器へのMRI装置の互換性対応を進めてきました。この度導入されたのは、Siemens HealthineersのMRI装置「MAGNETOM Lumina」と、インサイテック社の「MRガイド下集束超音波治療器ExAblate 4000」を併用した装置だ。日本国内で初めて2025年3月1日に開院した横須賀市立総合医療センター(神奈川県横須賀市)に導入され、10件を超える症例が実施されている。
MAGNETOM Luminaは、被検者の生理学的な特性を検知して再現性の高いハイクオリティな画像を安定的に提供する「BioMatrix Technology」とDeep Learningを用いた画像再構成技術「Deep Resolve」により、質の高い効率的な検査を実現する3T MRI装置だ。
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