ステラファーマとCICS、血管肉腫を対象とした国内第Ⅱ相臨床試験で主要評価項目を達成

2025.07.30
ステラファーマが国内第Ⅱ相臨床試験で主要評価項目を達成
ステラファーマが国内第Ⅱ相臨床試験で主要評価項目を達成

 ステラファーマ株式会社(大阪府大阪市。代表取締役社長:上原幸樹氏)は7月28日、株式会社CICS(東京都江東区。代表取締役社長:古川哲也氏。リゾートトラスト株式会社の連結子会社)と実施している血管肉腫を対象としたBNCT(Boron Neutron Capture Therapy:ホウ素中性子捕捉療法)の国内第Ⅱ相臨床試験における主要評価項目を達成したと発表した。
 
 同試験は、切除不能な皮膚血管肉腫を対象にして、CICSの中性子照射装置(CICS-1)と当社のホウ素薬剤(SPM-011)を用いたBNCTの奏効率を評価することを主たる目的とし、国立研究開発法人国立がん研究センター中央病院において単群試験で実施された。
 
 対象となるのは化学放射線療法や放射線治療が困難な局所進行又は局所再発の患者だ。現在のところ、血管肉腫においては化学放射線療法や放射線による治療が困難な場合、局所制御に有効な治療法は確立されていないため、局所制御率の高い新規の治療法が求められている。本試験では、主要評価項目として奏効率を設定。主要評価項目において、試験開始前に設定した達成基準を満たし、SPM-011を用いたBNCTが切除不能な皮膚血管肉腫に対して新たな治療選択肢となる可能性が示唆された。BNCT用のホウ素薬剤として開発中のボロファラン(10B)(SPM-011)は、切除不能な皮膚血管肉腫を対象として、2023年12月に厚生労働省より希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)の指定を受けている。
 

 同試験結果の詳細については、2025年10月17日から21日までドイツのベルリンで開催される「欧州臨床腫瘍学会 2025(European Society for Medical Oncology: ESMO Congress 2025)」において発表される予定だ。

 同社は、本試験の結果をもとに承認申請を行う計画だ。引き続き、患者様へBNCTを治療選択肢の一つとして提供できるよう、開発を推進するという。

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