
オリンパス株式会社(以下、オリンパス)は、本日、人工知能(AI)を搭載したコンピューター支援診断(CAD/AI)ポートフォリオ「OLYSENSE」(オリセンス)を、米国および欧州で発売する。OLYSENSEは、 AI技術を活用し、病変の早期発見や臨床成果の向上、診療・業務フローの効率化を支援することで、患者ケアの質の向上に貢献する。
高齢化や消化管疾患の増加により、内視鏡検査を必要とする患者は年々増え続けている。一方で、消化器内科医は業務量の増大や事務作業の負担、限られた予算、人材不足といった課題に直面している。AIやデータ活用型のソリューションは、スクリーニングや早期診断を効率化し、診療チームが適切な患者ケアに集中できるよう支援することで、より良い臨床成果をもたらすことが期待されている。
同社は、クラウドベースで統合され柔軟に拡張可能なアプリケーション群「OLYSENSE」を通じて、次世代の内視鏡エコシステムを展開。第一弾として3つのアプリケーションを提供し、上下部消化管における病変の検出・診断・解析をサポートする。
●CADDIE(キャディー) ※1: 大腸内視鏡検査において、結腸ポリープの検出および特性評価を支援するクラウド型AIソリューション。豊富なデータセットで学習されており、大型ポリープや鋸歯状病変(SSL)といった発見が難しい病変も含め、内視鏡映像を解析して病変の同定をサポートする。
●CADU(キャドゥー) ※1: バレット食道患者における異形成の検出を支援するクラウド型AIソリューション。内視鏡画像上で異形成の可能性が高い部位を特定・強調し、医師の診断精度向上をサポートする。
●SMARTIBD(スマートアイビーディー) ※1: 潰瘍性大腸炎の客観的評価をMAYOスコアに基づき支援するクラウド型AIソリューション。内視鏡画像の視覚的特徴を解析し、診断の主観性を低減する情報を提供する。
3つのアプリケーションはいずれも、オリンパスの内視鏡システム「EVIS X1」などとシームレスに連携し、医療現場でのスムーズな導入を可能にする。また、クラウドを通じて常に最新のソフトウェアにアクセスできる。
欧州では、CADDIE、CADU、SMARTIBDが欧州医療機器規則(MDR)に基づくCEマーク認証を取得し、CADDIEは大腸ポリープに対する検出(CADe)および診断(CADx)の両方を対象としています。米国では、CADDIEの大腸ポリープに対するCADe機能のみが米国食品医薬品局(FDA)より510(k)認可を取得している。なお、CADDIE、CADU、SMARTIBDは、日本国内では医薬品医療機器等法に基づく承認を受けていない。
お問い合わせ先
オリンパス株式会社 コミュニケーションズ
Global-Public_Relations@olympus.com