AZE、INNOVATIVE AZE 2014 TOKYOを開催―キヤノンマーケティングジャパングループとして初の開催!―

2014.09.24
会場内の様子
図1
図2
(株)AZEは、9月13日にセルリアンタワー東急ホテル(東京都渋谷区)において、「INNOVATIVE AZE 2014 TOKYO」を開催した。
 講演第1部は、丹羽政美氏(JA岐阜厚生連揖斐厚生病院)を座長に行われた。
 最初に坂倉徳哉氏(名古屋ハートセンター)が「CABG術前心臓CTにおけるバイパスグラフトデザインシュミレーション」と題し、術前心臓CTの有用性を解説。2011年11月~2014年8月にかけて施行された138症例のうち術前に心臓CTが施行できた46症例を比較し、術後の成績が向上したこと紹介した。
 次に、望月純二氏(みなみ野ハートクリニック)が「AZE VirtualPlaceを駆使した灌流画像作成」を講演。VirtualPlaceに新しく追加された左室内膜自動抽出カラー表示機能の有用性を交え、自身のAZE VirtualPlaceの心筋領域分割機能を含めて新CT細血管解析ソフトの使用経験を述べた。
 最後には、今年度のAZE展で最優秀賞を獲得した重永 裕氏(兵庫県立がんセンター)による「左心房領域における造影MRAと遅延造影MRIの結合 ~撮像・再構成・読影そして治療応用~」という演目で講演。同氏は、日本国内において遅延造影検査の臨床応用が進んでいないことを指摘。自身の経験を加え遅延造影剤の有用性を提言した。なお講演の動画はこちらから(https://www.facebook.com/medicaleye)。
 続いて第2部では、大友 邦氏(東京大学医学部附属病院)が座長を務め、前田恵理子氏(東京大学医学部附属病院22世紀医療センターコンピュータ画像診断学/予防医学講座)が「明日から使える心臓&大腸CT撮像・画像解析のコツ」を発表。ワークステーションによる画像再構成が必須である心臓CTや大腸CTの臨床での活用方法を解説し、それぞれの明日から使えるコツを紹介した。
 特に、大腸CTの場合は、図1のように表面MIP機能を使用することを推奨した。表面MIPは、本来はガンの染まりや支配血管を検出するために開発された機能。転じてクレンジングしきれておらず、開き画像の読影が不適切な箇所を探すのに便利である、と解説し、その臨床的有用性をわかりやすく述べた。
 講演の最後には片平和博氏(国家公務員共済組合連合会熊本中央病院)より「画像解析と読影をつなぐAZE Phoenixの臨床的インパクト」と題したAZE Phoenixの導入事例を紹介。Phoenixが解決できる特長として、読影、参照、画像解析をスムーズに行える連携機能、データの圧縮、Volume Reading(図2)などの3点を自身の経験を基に解説した。
 閉会の挨拶として、畦元将吾氏(株式会社AZE最高顧問)、野村公義氏(株式会社AZE代表取締役社長)、阿部尚人氏(キヤノンマーケティングジャパン株式会社(以下、キヤノンMJ)上席執行役員医療機器販売事業部長)により、キヤノンMJグループの傘下に加入した今後の(株)AZEやキヤノンMJの展望を紹介した。(株)AZEのグループ入りで、キヤノンMJグループは医療事業における製品の差別化やサービスの拡充を図るねらいだ。そして早期に医用画像クラウドサービスにも進出して、リーディング医療イメージングカンパニーを目指すとした。

揖斐厚生病院 丹羽政美氏
名古屋ハートセンター 坂倉徳哉氏

みなみ野ハートクリニック 望月純二氏
兵庫県立がんセンター 重永 裕氏

東京大学 大友 邦氏
東京大学 前田恵理子氏

熊本中央病院 片平和博氏
株式会社AZE最高顧問 畦元将吾氏

株式会社AZE代表取締役社長 野村公義氏
キヤノンマーケティングジャパン株式会社上席執行役員医療機器販売事業部長 阿部尚人氏