さらなる被ばく低減と画質の向上を実現
シーメンス、シングルソースCTの最上位機種「SOMATOM Definition Edge」発売

2012.06.12

 シーメンス・ジャパン株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長兼CEO:織畠 潤一)は本日、当社シングルソースCT(注1)の最上位機種となるCT装置「SOMATOM Definition Edge (ゾマトム ディフィニションエッジ)」の販売を開始。同製品は、基幹病院や大学病院などを主な対象として、年間販売台数は50台程度を予定している。
 近年、多様化する医療現場からのニーズに応えるべく、シーメンスでは、常に最良な臨床結果を得るために革新的なテクノロジーの研究・開発を行っている。今回、販売を開始する「SOMATOM Definition Edge」は、次世代型検出器「Stellar Detector」をはじめとする数多くの新技術を搭載。これにより、被ばく低減と画質の向上に加え、撮影時間の短縮や、2種類の管電圧を用いるDual Energy機能など様々な領域に対する新たな可能性を提供する。

被ばく低減と画質の向上を実現する次世代型検出器「Stellar Detector」
  「SOMATOM Definition Edge」は、新しく開発された次世代型検出器「Stellar Detector」を搭載。現在、被ばく低減技術としては、線量調整ソフトウェアや逐次近似画像再構成法などが注目されているが、シーメンスでは、さらなる被ばく低減を実現するために、これらに加えて新たにハードウェアの開発を行ってきた。「Stellar Detector」は、従来、電気ノイズ発生の大きな要因であった検出器内の複雑なアナログ回路を検出素子であるフォトダイオードに統合している。このように構成された検出器に、電気ノイズの大幅な低減を可能とする「TrueSignal Technology」を搭載することにより、画像のSNR (シグナル対ノイズ比)が改善、照射線量の抑制が可能となり被ばく低減を実現する。
また、空間分解能を向上させる「Edge Technology」を本検出器に採用、低い信号強度においても照射線量を増加せずに、最高0.30mm の空間分解能の画像が得られる。

 シーメンスでは、従来からソフトウェアの面でも様々なテクノロジーを応用し、低被ばく検査を実践。スキャン領域に応じて管電流をリアルタイムで調整し、検査部位や体型に合わせて線量を最適化する「CARE Dose4D」のほか、生データベースの逐次近似画像再構成法により、様々なプロトコルにおいて最大60%の被ばく低減(注2)を実現する「SAFIRE(Sinogram Affirmed Iterative Reconstruction)」などの搭載により、シーメンスのCARE(Combined Applications to Reduce Exposure)コンセプトに基づく被ばく低減テクノロジーは、画質の向上と被ばくの低減を可能する。

撮影スピードの向上
 新開発のガントリにより、ガントリ1回転の時間は当社シングルソースCT装置として最速の0.28秒、さらにテーブル移動速度においても最大で1.7のピッチを実現し、230mm/秒の撮影速度が可能。これにより、成人男性の一般的な腹部検査であれば2秒程度でスキャンできるので、息止めの負担が軽減され、また心臓のような動きの速い臓器に対してもより正確な撮影が行えるため、一般的な検査から心臓や救急検査まで、様々な検査への対応が可能になる。

注1 1管球式のCT装置。市場のCT装置の大多数は1管球式だが、シーメンスでは業界で唯一2管球式のCT装置(デュアルソース)もラインナップしている。

注2 自社比較

SOMATOM Definition Edge

●お問い合わせ
シーメンス・ジャパン㈱
コミュニケーション部
担当:平山 恵里
TEL:03-5423-8422 FAX:03-5423-8494
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