Exa Platform

RSNA2018 Report:
2018.11.29

 アメリカで展開されている、施設や業者間での情報共有をスムーズに行うクラウドPACSプラットフォーム。PACSやRISにあるオーダー情報や画像、レポートなどの各種情報を集約して、
 従来は紙で行われていたイメージングセンターとPhysician、技師、患者といった検査関係者のやり取りをデジタル化。データの強みを活かしたスムーズなコミュニケーションが可能となった。
 大きな特徴として、一通りのPACS機能を備えていながらChromeなどのWebブラウザからIDとパスワードを入力すれば接続できるという点がある。これによってデバイスに何ら特殊な環境は必要なく、どこからでもアクセスが可能だ。またZero foot printシステムの採用により、画像や患者情報をデバイス本体に残さないことで、高いセキュリティを確保している。海外では一般的なDictation(音声入力)について、Google Voiceを採用。医用辞書にも対応しており高い認識制度を実現している。また従来と異なりデバイス本体に別途音声認識ソフトウェアをインストールすることなくDictationが利用可能となっている。
 チャット機能も特徴的だ。受付、技師、Physician、Radiologist、患者といった関係者が同時に参加できるチャットでは、発言に貼り付けたアクティブURLから直接その画像やレポートなどの情報にジャンプできる。個々でリストから探す手間はいらなくなるのだ。
 また提携するImbio社が組み上げたAIアルゴリズムによって画像を解析し、診断効率・精度も向上。DICOMという共通規格によって実現したこの機能は、依頼の数はほしいが効率も上げたいというイメージングセンターの要望を叶えてくれる。今後もFDA認可を受けたプロバイダを中心に進めていくという。
 PACSは今やEnterprise(企業)Imagingとも呼ばれている。他企業と提携して作りげられ、業者間の連携をより密接にするこのツールは、まさにそれを体現していると言えよう。

Dictationのウインドウ。これも特別なソフトを必要とせず利用できる。
カジュアルで親しみやすいデザインのチャットウインドウ。多人数での情報共有も手軽に行える。
AIによる画像解析。リスクファクターを色分けして表示し、診断の効率をサポート。