Vantage Orian

RSNA2018 Report:
2018.11.27

 日本ではこの4月に発表された1.5TMRI装置でRSNA2018では初登場だ。
 大きな特長としては3T MRIの技術を惜しみなくもりこんだ、1.5T MRI装置といえるだろう。
 具体的には下記にその特長をつづりたい。

1.より高画質に
新開発のデジタル制御技術「PUREGradient」は、理想的な傾斜磁場波形を生成することができ、特にDiffusionなどの高速スイッチング撮像時の画質を大きく改善させた。

2.撮像時間の大幅な短縮
 例えば新アプリケーションの1つである「k-t SPEEDER」は、心臓シネ検査の時間短縮技術で、従来必要とされていた本スキャン前のトレーニングスキャンをいらなくし、検査時間の大幅短縮に貢献した。

3.省エネ、省スペースで使いやすい
 クラスNo.1の省エネルギー、省スペース性能を実現して、比較的小さな施設も稼働可能になった。

4.ワークフロー改善
 採算面からも設計され、着脱可能な移動式の寝台、ドッカブルテーブルを採用し、新たに架台にモニターを搭載するなどの新規ハードウェアによりワークフローを著しく向上させた。

5.静かで患者さんに優しい
 これは同社の東芝時代から引き継がれたものといえる。Vantage Orianは、「Pianissimo Zen」という静音化技術を採用し、MRIの検査音を環境音ぐらいまで抑え、すべての検査で画質劣化することなく静音化が可能とした。

北米デビューとなったVantage Orian
3Tで開発中のAIによるデノイズ技術「Deep Learning Reconstruction(W.I.P.)」。
サブトラクションにてノイズのみが除去できているのがわかる。
肩の領域で2ミリスライスは撮影不可能だったが、
Deep Learning Reconstructionを採用したことで可能になった。