RSNA2018 Now on Report!@堀越浩幸先生(群馬県立がんセンター放射線診断部) part3

RSNA2018 Report:RSNA2018 Now on Report!
2018.11.27

朝から吹雪いています。今回は教育講演、Whole-body MRI for Oncologic Decision Making in Bone Diseaseについて報告します。前立腺骨転移に対する全身MRIの期待は高まっており、ニーズが増しているにも関わらず、本邦での普及は停滞しているのが現状です。本セッションでは前立腺骨転移に対するMED-RADSの説明、各シーケンスの具体的な有用性、全身MRIのmyelomaに対する有用性などについて詳しい説明がありました。当院も全身MRIを多用しているので、内容は共感と違和感が混在していました。撮影時間は45分と概ね当院の撮影時間と一緒で有用性ついても全く同感しているのですが、骨病変をターゲットにしているため、ルーチン撮影での矢状断、T1強調画像、造影検査の扱いが当院と異なっており、撮影シーケンスを合わせるかが悩みどころです。また、拡散強調画像はMIPでの観察を中心に話が進んでいましたが、当院ではfusion画像を多用している点が異なっていました。この技法が普及するのは嬉しいのですが、MED-RADSの標準化が進み、シーケンスが固定されてしまうのも問題ではないかと思いました。ただ、昨年の全身MRIのセッションに比べ、確実に有用性に対する理解も利用法も進んでおり大変勉強になったセッションでした。また、Myelomaに対しMy-RADSが提唱されており、これから普及する可能性が大なので早めに症例を見直そうかなと思った次第です。将来的には、deep learningを用いたカテゴリー分類に期待しているようでした。

United Imaging Healthcareの全身PET-CT、uEXPLORERを見学したので、少しだけ報告します。皆様もご存じかもしれませんが中国製のPET-CTです。約2mのLSOの検出器と160列のMDCTの組合せで全身を一回で撮影してしまう機器です。PETの収集時間を短縮できるので10分以内で検査が終了し被曝線量を抑えることが可能とのことです。期待の機種かもしれません。

uEXPLORER(United Imaging Healthcare製)の側面像。巨大な検出器です。