RSNA2018 Now on Report!@檜垣 徹先生(広島大学)part2

RSNA2018 Report:RSNA2018 Now on Report!
2018.11.27

RSNA 2日目は雪模様です。昨晩からみぞれ混じりの雨が降っていたのですが、明け方ころからだんだん積もり始めていて、これからの天気の動向が気がかりです。今回は昨日聴講した演題の中から気になったものをピックアップします。

雪景色のシカゴの街並みと遠方に霞むジョン・ハンコック・センター

Radiation Oncology (Radiobiology/Science)
Sunday 10:45-12:15 PM | SSA23 | Room: E353A
SSA23-02 Translocation Frequency in Patients with Repeated CT
Exposure: Comparison with CT-Naive Patients
SSA23-03 DNA Damage in Peripheral Blood Lymphocytes Induced By
Low-Dose Chest CT: Comparison with Standard Dose Chest CT


いずれもCT被ばくによるDNA損傷の程度を調べた演題です。電離放射線はDNAの二重鎖切断をきたすと言われていますが、SSA23-03では切断後の修復の過程で生じるγH2AXを、SSA23-02では修復に失敗してしまった際に生じる染色体の転座の頻度を、それぞれDNA損傷のマーカーとして観測していました。いずれの演題でも通常のCT検査によって損傷のマーカーが増加することが示されており、繰り返しCTによって正の相関をもって損傷が増加すると報告していました。一方で低線量CTにおけるDNA損傷は検出感度以下であるという報告もありました。CT被ばくを低減させる必要性とともに、どこまで下げればよいのかという問いに対する答えがもうすぐ見つかるのかもしれません。