IQon Spectral CT

RSNA2018 Report:
2018.11.26

 「普段使いできるDual Energy CT」を標榜するCT撮影装置。昨年に引き続いての展示だが、今回は日本でも導入され世界中のシェアの1/4にあたる約20台が稼働しており、会場にて多くの臨床画像を見ることができる。
 レトロスペクティブにスペクトラル画像を再構成する2層検出器Nano Panel Prismの搭載によって、通常の撮影後でもDual Energy CT画像を得ることが可能だ。
 この機能については、特に造影剤量の低減が大きく取り上げられた。僅かでも造影剤が届いてCT値が得られていれば、その部位のCT値を調整して明瞭な画像が得られる。これによって身体的な問題で造影剤を多く使えない患者にも対応できる他、肘曲げのために造影剤が行き届かなかった、アレルギーで発生した患者の嘔吐に対する処置中に造影剤が流れてしまった、といったアクシデントが起きても、画像のクオリティを診断に差し支えないレベルまで引き上げられる。
 また撮影画像を実効原子番号ごとに表示できるZ effectiveでは、CTでは判別できなかった胆石などもカラーマップで容易に検出。これも撮影後に処理が行えるため、これまで他のモダリティでの再撮影を行わざるを得なかった症例でもIQon Spectral CTによる撮影1回で済む。
 「導入してから失敗することがなくなった」という声もあり、また撮り直しがなくなることで患者の身体的・時間的な負担も抑制。報告では、撮影に要する累計時間は30%、フォローアップスキャンは30~40%減少したという。
 普段と同じように撮影した画像や、本来なら失敗してしまった画像でも、再構成によって十分な品質に。撮影したかった画像が後から得られるのはIQon Spectral CTだけだ。

通常と同じ手順で撮影した画像から、各種の補正や表示を追加できる。

胆石症例に対するZ effective CTでは特に変化の見られない胆嚢にも、Z effectiveでは胆石が赤く見て取れる。