IQon Spectral CT

RSNA2017 Report:
2017.11.27

 2層検出器を搭載し、いかなる症例でも撮影後に解析できる「IQon Spectral CT」。シンチレータを2層構造とした検出器「NanoPanel Prism」により、連続X線を2種のエネルギーに分けて検出することでミスレジストレーションがない画像を得ることができる。さまざまな検査において、スペクトラルイメージングでの撮影を実現し、臨床だけでなく研究にも使用できる。
 画質の向上やスペクトラルイメージングの処理時間が短縮されただけでなく、今回新たに電子密度の算出や、撮影後のCT画像からカルシウムを抑制するCalcium Suppression(以下:Ca-Supp)が搭載されている。
 放射線治療計画に必要となる電子密度の算出が、「IQon Spectral CT」では、スペクトラルイメージングとして電子密度画像の描出と自動解析が可能となった。
 Ca-Suppでは、撮影したCT画像からカルシウムを判定して抑制することにより、例えばこれまでMRIでのスキャンがスタンダードであった骨挫傷などの撮影でも、より撮影時間の短いCTで以上を確認できるようになった。従来の120kVpたった1回の撮影でさまざまな情報を得ることができるため、臨床的にも非常に有用性を発揮する。