Revolution CT

RSNA2016 Report:
2016.12.06

 160mmのカバレージを有する同社のフラッグシップCT。約2年前に発売された同製品で、この度新たにアップデートされた点は8cm体軸方向の範囲でDual Energy Scanが可能となった点。従来は4cmであったためより広い範囲での撮影ができるようになった。さらに、ワークフローも改善。画像計算時間を従来より大幅に短縮させたほか、被ばくに関しても低減され、2種のX線エネルギーにも関わらず、通常のCT撮影よりも低被ばくを実現。Dual Energy Scanningのペネルティーとされていた被ばく線量と運用性の双方を解決し、Dual Energyルーチン使用を可能とした。
 また、開口径80cmのガントリで、受診者に安心感をもたらすのみならず、FOVも50㎝と広く、腹部の撮影などでも、吸気で膨らむ肺や欠損しやすい腎などを欠かさずに、より確実に十分撮像範囲に含めることができる。同社のみの広いFOVで、より臨床に則した装置となっている。
 管電圧のスイッチングのスピードも速くなった。80kVから140kVへの切り替えは0.25msと超高速管電圧切り替えをサポートする新型ジェネレータを搭載。スピードが上がっただけではなく、エネルギーの切り替えも矩形波のように確実に行われ、より精度の高いDual Scanが可能。画質についても、GSI Xtreamによりノイズやアーチファクトが大幅に低減した低keV画像や密度画像が得られる。

 これにより、単純Dual Energyにおける精度の高い脂肪組織の把握が期待される。また、空間分解能の向上による骨の描出、金属アーチファクト低減による金属部辺縁の観察も改善されており、Dual Energy検査のさらなる診断能向上に期待が高まる。さらに、新たなアルゴリズム「Hyper Drive」により高速撮像を実現。4.5cm/sのピッチでも、部分体積効果によるアーチファクトや、ストリークアーチファクトを低減し、高画質での撮像が可能。救急撮影などでの有用性も高い。

 同ブースでは、コリメータと検出器も展示。検出器はX線が放射状に照射されることから、各検出部に入射されるX線が斜入しないように面の角度を変えながら設置されている。コリメータも検出器に合わせ、カーブを描いており、必要な一次線はカットせず、散乱線のみを除去できるよう、形状に工夫が施されている。日本で設計から作成までを担っており、国内の技術が踏襲されている。

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Revolution CT

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骨の描出能の違い

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ソフトウェア「GSI Xtream MAR2.0」により金属アーチファクト低減

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高速撮像でも高画質

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検出器

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コリメータ