【エキスパートがお届け!!Site of RSNA】木寺信夫先生(広島大学病院画像診断部門) Part3

RSNA2016 Report:エキスパートがお届け!!Site of RSNA
2016.12.02

木寺信夫先生(広島大学病院画像診断部門)からRSNA2016の参加レポートを頂きました。
 展示会場で色々とお話を聞かせて頂きましたので、いくつかご紹介させて頂きます。GE社ではフラッグシップ機のRevolution CTに“GSI Xtream”という商品名でDual Energyが搭載されるそうです。従来のGSIよりfast kV switchingの時間分解能が3倍に向上し、より精度の高いspectral imagingが期待されます。Coverageは80mmが最大で、心電図同期は非対応なのでwide coverageのメリットである心臓領域への応用はまだ先になるようです。シーメンス社ではSnフィルタを用いた被ばく低減技術を強調していることが印象的でした。フィルタを用いた線質硬化はDual Energy技術ですでに使用されていましたが、軟線除去による被ばく低減のアプローチは他社では見られず、この新しい技術がどのくらい被ばく低減に効果があるのか非常に興味深いです。東芝メディカルシステムズ社の発表したAquilion ONE/GENESIS Editionでも実効エネルギーを上げることより被ばく低減をメリットとして挙げています。今後、線質と被ばくの関係はCTの一つのtopicになるのではと考えます。ただし、線質はコントラストに影響を与えるため画質の評価も非常に重要です。

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 血管撮影装置では各メーカー共通してhybrid手術室に対応した装置が展示されていました。これらの装置はflexibleなCアームの移動、空調設備に影響を与えない天井構造、作業スペースの確保を目的にCアームの開口計の向上などの工夫が見られました。Hybrid手術室は各病院急速に設置が進みましたが、実際の運用の中で見つかった問題点が各メーカーの装置にフィードバックされたのではないかと思います。アプリケーションの充実も進んでおり、今後さらなる発展が期待されます。

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