【RSNA2015 Realtime Report】中 孝文先生(石心会川崎幸病院)Part.4

RSNA2015 Report:RSNA Realtime Report
2015.12.02

 本日は機器展示にてMRIを中心に回りました。今年はハード的には目新しいものが少なかったのですが、各社applicationが充実していました。個人的に特に興味深かったのはGEとPhilipsでした。GEは「ViosWorks」と呼ばれる3D PC cineを発表していました。Ver.26から搭載される予定で、解析もかなり正確に自動でできるので、後処理にも手間を取られないそうです。大動脈乖離や動脈瘤などでの応用が期待されそうです。
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 一方、Philipsで特に注目したのは「Multi-Band SENSE」と「iMSDE」です。両者ともに日本の学会などでも研究報告が多くなされていましたが、とうとう製品版として次のリリースから搭載される予定みたいです。「Multi-Band SENSE」を用いれば一度の励起で複数枚のスライスを撮像でき、かつ通常のSENSEも併用することで非常に短時間の撮像が実現できます。これは検査時間に日ごろから追われている私たちにとっては嬉しい限りです。また「iMSDE」は高いBlackBlood効果が得られることは皆ご存知だと思います。今回の展示での画像は非常に面白く、くも膜下出血の患者さんに造影剤を投与して動脈瘤の壁のみが造影されている画像でした。これは動脈壁の脆弱性を表現しているそうで、複数の動脈瘤を持っている場合に破裂動脈瘤を特定するのにも役立つそうです。
 その他のメーカーにおいても様々な発表がありましたが、紙面の都合上省略させていただきます。
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