【RSNA2015 Realtime Report】中 孝文先生(石心会川崎幸病院)Part.1

RSNA2015 Report:RSNA Realtime Report
2015.11.30

 本日、拝見させていただいた中で私が最も興味を持った演題は筑波大学の那須先生の「Are You Dense, too? An approach for Difficult MR mammography to differentiate cancerous tissues from surrounding dense breast」というご発表でした。
 演題名にもあるように日本人はDense Breastの女性が多く、MRIにおいても乳癌の診断を困難にしています。そこで那須先生はultra-high b-value DWIとultra-early phase Dynamic studyの二つの有用性をご提唱されておりました。ultra-high b-value DWIではb=2000程度のDWIを撮像することにより、またultra-early phase Dynamic studyでは造影剤注入後30~40秒後のコントラストとなる3D T1WIを撮像することにより、乳癌とpseudo-lesionsとの鑑別に役立つとのことでした。実際の症例を拝見しましたが、一見乳癌と診断してしまいそうな偽腫瘍との鑑別が容易となっていました。また、Isotropic high-resolution 3D-T1WIの有用性やb=2000のDWIでも鑑別が困難な場合にはcomputed DWIによりさらに高いDWIを得ることはDense Breastの診断における一助になるとのことでした。非常に分かりやすく、かつ説得力のある演題であり、当院でもぜひ取り入れていきたいと思いました。
 
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