SCENARIA EX edition/Supria

RSNA2015 Report:
2015.11.30

SCENARIA EX edition
 64列/128スライスCTのSCENARIA EX editionはRSNA2014ではFDA未承認であったが、今年正式に認可が降り米国での発売を開始した(米国での販売名はSCENARIA SE)。
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 左右に80mmずつ寝台が横スライドするIntelliCenterとCardiac Bow-tie Filter(心臓用線質補償フィルタ)を組み合わせることにより、心臓撮影時の心臓以外の部位の被ばく線量を約35%低減できる。
 加えて、心位相に応じた管電流を変調、制御するIntelliEC Cardiacにより心臓検査での被ばくを低減が可能。
 線量の上限を超えた際にアラートするCT Dose Check、構造化レポートとしてPACSへ線量情報を送信することができるDICOM Dose SRSimple Dose Report、簡易的に被ばく線量を画像として作成し、PACSに転送、保存することができる機能が搭載されている。
 これら3つの機能により施設全体での線量管理を行える。


Supria
 オープン&コンパクトをコンセプトに掲げた16列マルチスライスCTのSupria。開口径を従来の製品と比べ5cm広げ75cmとなった快適な検査空間。日本に比べ体格の大きい被験者が多い米国では好評を得ている。
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 スキャナガントリ、寝台、操作卓の3ユニット構成により狭い検査室にも対応。
また、海外ではインジェクタ、心電計や救急に伴うさまざまな機器が設置されている検査室が多く、こういったコンパクトなCTは評価が高い。
 Quick Entry(簡易操作モード)では、ボタンが大きく非常に操作性が高い。
 MITAが発表しているSMART DOSES STANDARD(XR-29)により米国では2016年1月より、CTでは、オートマティックな線量制御、DICOMを通して被ばく線量を転送できるといったような機能を備えていなければ、CTの保険請求が下がってしまう。
 先のSCENARIA、そして本製品はすべての規定に対応している。現在631台の導入実績を誇る本製品は、買い替え需要の高まっている米国でのマーケットさらに売り上げを伸ばすであろう。